オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


k-1maxと武士道という時代があったのですよ

Category: 未分類   Tags: ---
廃墟では年末の進行で疲れ切っています。魔裟斗vs五味は(いまこの状況でやるには)ひどいカードだなとは思う。一方でまったく観たくないわけではない。ありそうでなかった五味のMMA以外の別ルールの試合であるし、PRIDE時代もボクシングの徳山昌守との試合がボクシングルールで実現する可能性があったことも思い出した。初の立ち技の試合が、こんないびつで華やかな場になるのだ。


しかし魔裟斗と五味というのがどうにもクロスしない印象がずっとあるんだけどなんだろうかこれ。多分魔裟斗が現役時代一切MMAルールでの試合にでないまま引退し、またMMAもさほど興味がないことが関係してるのかも(かなり前の大晦日の解説席で、MMAの試合ではグラウンドの攻防になると隣の須藤元気に聞いてばっかりだったり)。

そしてk-1maxという興行の柱として守られまくってたというのも大きい。あれはTBS&FEGと興行に寄りまくった島宇宙なんだけども、サワーやブアカーオ、末期にはペトロシアンなどなど優れた中量級選手の競技性もかなり発揮されており、テレビで見るレベルのメジャー興行としては当時一番見ごたえあった。ほんとはMMAのほうが好きなのにhero'sやDREAMは観た後へんな後味や悪寒が残るみたいなことが少なくなかったなかで、対佐藤戦の判定のように魔裟斗を守らないと興行が成立しないギリギリさがありながらもコンスタントに水準の高い内容を提供していた興行だったとも思う。

そんな魔裟斗の対照としての五味隆典というのが折り合わない。ここにはどこか悪寒(無理やり興行にしようとする感覚をそう形容している)がある。10年前のk-1とMMAで中量級を牽引するスター同士の対戦であるが、これはやはり「立ち技vsMMA」でありがちな構図が、魔裟斗の前では逆転するせいかもしれない。

立ち技の選手がMMAを行う時、おおよその場合興行を盛り上げるための生贄にされる感がある。UFCでもちょっとあるぐらいだし。ところが魔裟斗の場合、まったく自分はMMAルールには出ず、k-1maxルールで数々のMMA選手を撃破してきたのである。

もう一つポイントなのは立ち技選手がMMAに出るのと違い、MMA選手が立ち技に出てくる場合はまったく生贄にならず、むしろ通常の立ち技の距離感や試合展開の慣習の違いから、意外に本職が序盤にダウンを取られたりする。ブアカーオvsアンドレ・ジダなどはまさにそんな展開だったりと観る側からすると危なく見える試合が結構おおいが、きっちり距離を制圧されると普通に動けなくなり判定負けになっていくのもよくある話なのでやる側からすると意外にイージーなのかもわからない。当時のk-1maxに見られる立ち技側がMMAを相手に向かい入れるという試合の影には、「異種格闘技戦である」「立ち技の慣習と違う動きのおかげで意外にK-1側がダウンとられる」「でも普通に距離をとるジャブやミドルにMMA側は対応できなくなるから立ち技側はイージーかも」という打算は働いていただろうな、と今にして思うのだった。

そう、結局自分のルールで別競技の選手を相手にするということは、別競技の選手はどの道、贄になるしかないんだけども、k-1maxの場合がそれが巧みに見えにくいようになっていた、特に魔裟斗はそういう基本の強さで相手に判定勝ちしてきたということでより面倒というか。

好勝負になりながら、興行の都合で真の勝敗が不明瞭になるというのを魔裟斗は何度もみせてくれた。それがk-1maxである。対して名勝負というものがある意味ではなく、勝つも負けるも明確な結果しかない(まあUFCで難しい判定の試合があったが)選手なのが五味。だからオレのなかでふたりが重ならないのかもしれない。魔裟斗と五味の試合はやはり好勝負でありながら勝敗が不明瞭という予感があまりにも高いのは、TBSとk-1と魔裟斗が生み出す空間の強さを過去に何度も見てきたせいかもしれない。廃墟ではほどほどに休むべきなのです……

スポンサーサイト

ドスアンジョスvsマクレガーって奇跡に賭けすぎだよ だが賭ける気持ちはあるよ

Category: 未分類   Tags: ---
201501041820410d0.jpg

 廃墟から予測をしています…

 マクレガーによる、大穴にチップを全てベットするようなふるまいは無謀としか思えなかった。
 
 ところが、単なる勝利どころか誰も想像しなかったロイヤルストレートフラッシュまで引き当てるかのようなアルドからの一撃での勝利によって、マクレガーの価値は瞬間的にけた外れにまで跳ね上がることになった。アルドが語った「俺がキングなら奴はジョーカーだ」という言葉は、今振り返れば予言のように聞こえる。

 結果、数々のネームバリューを挙げたい選手たちが食らいつくかのようにマクレガーの名前を出すようになった。ネイト・ディアズ、フランク・エドガー、そしてキャラの立つ選手が多い中で没個性的な印象だったはずのハファエル・ドス・アンジョスまでもがマクレガーの価値を奪いに来た。

 なぜライト級のトップコンテンダーが彼のネームバリューをぶん捕りに来るのかというのも、減量苦が語られるマクレガーが今後はライト級に変更するのでは…と噂されるのに乗った形かもしれない。また以前にドスアンジョスこうした挑発を残しているのも関係あるのだろう。

 オーディエンス(とか言って日本のオレのTwitter観測範囲というバイアスまみれ)からは体格や競技能力からはエドガーとの試合を臨まれていた。これはオレも断然観たいカードだし、BJペンやメイナードはじめ数々の対照的なライバルと闘ってきたエドガーの現在対照的な相手として、マクレガーはこれ以上ないからだ。

 ところがそんな期待は外れ、もっとも危険な相手ドスアンジョスとの試合がUFC197にて決まった。




 こんなもん無理だ…胴元は何を考えているんだと言うレベルの大穴に賭けたのちにさらに大穴に賭けるレッドゾーンを振り切った博打の連発にクラクラする。しかも試合巧者で階級上のドスアンジョスばかりは、どう考えても勝ち目は見出しにくい。興行的にはキャラの立たないドスアンジョスの名がこれで上がるし、万が一マクレガーが勝てばもう際限がなくなるという博打なのか。

 かつてネームバリューを喰らい合わせようとする階級を超えた試合はあった。アンデウソンvsグリフィンがそうだった。しかしその時はラシャド・エヴァンスにKO負けを喫し、弱点が見えはじめキャリアに影が差し始めた時期のグリフィンが相手だった。アンデウソンは見事にKOを奪い、グリフィンからネームバリューを奪い、P4Pの伝説になっていった。

 ところがドスアンジョスはコンディションが良いかに見えたセローニをなんと瞬く間にKO勝利するほどに、こちらも全盛期に来てる相手だ。こんなの今度こそ無理だ…だがしかし現在のマクレガーにそれでもまだ何かありうるコンディションにあるのも確かだ。

 ガチガチにリスクヘッジしたフォームではなく、身体に力をこめすぎず、相手を釣り出そうとするフォーム。正確な打撃、完全なタイミングに合わせて相手を打ち抜く一撃。それは少しでも何かがズレてしまい、時間が経ち年老いてしまったり、長期に渡り戦線から遠のいてしまったならば生まれないものだ。

 普通に考えればドスアンジョス圧勝で終わりだ。しかし、それでもマクレガー勝利に期待はある。平凡な予想はこれから何百試合とできるけれど、時代状況と競技能力が全盛期に入った選手がここまで立て続けに不利な博打を続けるのはまれだし、この全盛期が終わった時、マクレガーが信じがたいほどに年老いるのは目に見えているからだ。



 こういうときは山本KIDのことを思い出す。K-1やHERO'esで階級上の選手と平然と戦っていた頃、そんな不利だと思われる条件をも覆す勝利を数多く手にした。しかしやはり長期欠場後にはMMAの水準の変化に加え、本人のあのタイミングや正確さは失われ、代わりにタイミングで一撃ムエタイをベースにしたりと制空権を制する意識になったりあたりから、あの奇跡のような一撃は遠のき、それどころか返り討ちで失神させられることさえ見せてしまった。


 大晦日の魔裟斗とのエキシビションでは、正式な試合ではないとはいえただの一発もあの12年前のタイミングを合わせての踏み込んでの打撃が見られなかった。代わりにムエタイ的な制空権での攻め方になっていた。体格もリーチも劣るKIDがそれをやっても追いつめられてしまうだけなのに…奇跡的な全盛期のタイミングを失ったあとというのは、かように残酷だ。

 だからマクレガーが完全に時代のタイミングをつかみ、本人も外野も膨大な掛け金をベットしていく様というのはやっぱ乗っかって観てしまう。どのみち残酷なことになるならこの全盛がどこまでいけんのかって話で。

 以上、廃墟から厚切りジェイソン風でした…

アリスター・オーフレイム2度目の変貌

Category: 未分類   Tags: ---
xcxcx.jpeg

アリスター・オーフレイムvsロイ・ネルソン

 興行格闘技を観る濃厚な面白さのひとつに、興行の意図する目的を超えてしまうどうしようもないくらいの現実の皮肉さを味わえることがある。

 最近のドラッグトラブルによって数多くのスターに影が差している。P4P最高の人間だったアンデウソン・シウバが引っかかったことでこれまでの軌跡にさえ疑惑が向けられてる。その現状に、もしかしたら数々の他の王者にしたって…だなんて嫌なムードが暗に生まれてる感じがある。

 ドラッグトラブルのレベルがどうにも歪で見え辛いそれであることがわかってきた。そんな中振り返ればアリスター・オーフレイムは本当にわかりやすくクロ、悪人って判断できていたな、と思う。犯罪者に見られるような怪しい奴ってどうしても髪もヒゲもロクに処理してないようのぼろぼろの服装の挙動不審な奴ってのになりがちだが、本当に進行してる厄介な犯罪というのはべたべたにわかりやすい身なりをしてはいない。

 アンデウソンの問題以降、当然のように現在のUFCでは厳しいドラッグテストが実地され、今後もさらに正確になるだろう。そうした時期の中の、わかりやすい悪人だったはずのアリスター・オーフレイム。もはや少し前には終わった、と思っていたのに、なんと次なる変貌を遂げ現代MMAの波に再び乗り始めている。

 PRIDE時代から強烈にパンプアップした第一の変貌から、ドラッグテストの厳しくなった現在、そしてジャクソンズMMAへの移籍という中で、なんととてつもなくヘルシーな身なりに変貌した。こんな人間何度も変わっていける(時代に適応しようとすればできる)もんなんだな…なぜか感慨深くなった。なるよ、見た目からバリバリにわかりやすい犯罪者が解脱して僧侶になるみたいな感じだから。

 完全にヘルシーになったというのは全体のフォルムだけではない。完全に動作のドライブのさせ方も変貌している。完全にクロのころの筋肉隆々な時代は、そのままありあまる筋力から打撃をドライブさせる力みと巨大な動作が目立つものだった。DREAMやK-1のころはそれでよかったし、みんなそれで喜んでた。

 ところがロイ・ネルソン戦では完全に身体の使い方が違う。こんなこと考えられなかった…まさかの現中軽量級の多くが基本としているような、全身を連動させたバネのような身体の使い方になっている。アリスターが痩躯になり、一方的な筋力によって攻撃をドライブさせる攻め手から一転、全身それぞれの動きから相手を撃つバンタムやフライ級あたりが当然のようにやっているああした使い方をしているのだ。

 攻撃の動作がおそらくノーモーションになっているくらいになっているのも素晴らしい。主に使用された中間距離から一気に飛び込むテンカオの変形みたいな膝、そしてジャブ。ネルソンを圧倒しはじめたあたりから放たれる、軸の一切ぶれないハイキック。これらは全て筋力からドライブさせる動きからでは生まれえなかったものだ。

 現実の持つ痛烈な皮肉がここに炸裂してる。ドラッグテストに引っかかったアンデウソンの復帰戦の試合が、予備動作も力みも見えるような身体の使い方になっており、そこに全盛期の神秘性は無かった。もしかしたらせせこましい小悪党だったのでは…という疑惑の影すらある。ところが誰が見てもドラッグまみれなはずだったアリスターが、全身連動した動きを持ち、予備動作がほとんど見えないような打撃、身体の使い方をしているという現実を披露した。

 本当に何が起こるかわからない。昨日みた栄光も明日にでたらめになるかもわからないし、クズだと判定したはずのものが突然美しく奇跡的な結果を出す。

UFN55 ロックホールドよりウィテカーに尽きる

Category: 未分類   Tags: ---

UFN.png


ロックホールドvsピスピン

 今回の大会はKOや一本が続出するすげえいい興行だったし、わずか20歳だっていうジェイク・マシューズの鮮烈さなどなど見どころは多かったりする。

 そんな鮮烈さに彩られてたなかでロックホールドvsピスピンはまーなんというかピスピンの後退加減をじわじわとかんじさせるそれというか。ピスピンはここんとこはすっかり「こいつドーピングやってんじゃねえか」という相手ばっかり闘って負けたりしたりしてあとで文句言うみたいな選手となっており、魅力的な悪童だとか打撃屋だとかの特色というかそんな魅力が失せてきつつある感じになっているのだった。

 ともにビクトーにやられたもの同士の試合なんだけど、結構若手なかんじはあるのに長いキャリアのあるビクトーのほうが今や若く見える。というのはあの鮮やかな勝利ってのもそうだし噂される薬物使用だとかまるで加齢を重ねつつある女優が演技のほかに整形を繰り返し20代そこそこのアイドルよりもずっと美女や美少女のイメージに近づこうとして若く見えてしまうみたいな構図を勝手に思ったりする。

 ロックホールドはそういう意味ではまだナチュラルに若く、ひげ面になったピスピン(どうでもいいが唐突にひげ面になってしまってる選手は結構負ける。なんのかんのでショーであるし自己演出の面は免れないと思うので、精神に揺らぎでもあるのが象徴されるかのようだ)にほとんど完勝しているあたりに思うところがあった。

 

ウィテカーvsヘスター

 ミドル級に階級を上げたウィテカーの、体格差というハンデの面を逆にステップやコンビネーションの組み合わせといった処理速度、いやいや単純に小回りの利く体格を生かしているのにはふとボクシングでのミゲール・コットを思い出した。

 ライトヘビーでもかなり動きの数や速さといった処理速度ってばんばん上がってるんだけど、ここのところの階級変更ブームというか軽量級の技術の詰めの速度が上がってる感じが中菱級のレベルにまで及んでいるのかとか一時思わされるかのような勝ちぶりであったが、しかしボクシングにおいてミゲール・コットがいきなりミドルのトップであるセルヒオ・マルチネスに完勝してしまう勝利とは違っていてまだウェルターからミドルにあげたことの真価というのはわからなかったりする。

 組や詰め、グラウンドといったフィジカルの接触のシーンでは絶対に後塵を喫するのだけど、現代MMAが面白いのはボクシングやキック、近代MMA(リングでやるMMA、階級わけのええかげんさのころ)ではフィジカルのコンタクトをものすごく要求するフォームを持っているのに対して広いオクタゴンやフットワークやステップを利用した戦術のなかで、重いコンタクトのシーンというのを避けた戦いというのがかなり優位だったりする。軽量シーンで常に感心させられるのはそこで、それをミドルというレベルで可能か否か?という感覚をウィテカーは提示している。

UFN54 ローリー・マクドナルドは相手によってそのムードを可変させる

Category: 未分類   Tags: ---
UFN.png

ローリー・マクドナルドVSタレック・サフィジーヌ

 ウェルター級にて長身痩躯のスタイルが印象深い二人の組み合わせ。それはフィジカルが蹂躙しがちである現在のこの階級ではテクニカルな攻防が期待されるそれだ。

 10代の時点から完成されつつあったMMAを知っており、試合にもデビューしていたMMAネイティブ世代たるローリーは、早い段階でスタンドから組み技、グラウンドなどを習得し、そしてすべてを繋ぎ合わせていることが当初目立っていた。だけど近年では確実に勝ちを取るような、制空権を非常に意識し引き算でタイミングを計るスタイルになっているとも思う。

 とはいえ、こうした達者な選手ゆえにMMAという競技内で別の格闘技っぽいムードが一瞬立ち挙げてしまうことも少なくはない。選手の相性によってMMAの試合の中で生まれるボクシングやグラップリングという瞬間。ローリーはデミアン・マイアと闘ったときにもわずかにそんな気配を見せる。

 ほぼ同体型のタレック・サフィジーヌとの試合、それはMMA内部でMMAが出来る人間同士のキックボクシングのようなそんな気配に近い。現在はライト級のトップでこそトムソンからセローニなど痩躯の選手が揃い一時的にそうした瞬間を見れることは少なくはないのだが、ウェルターのトップでそういうのはなかなか。

 

プロフィール

EAbase887

Author:EAbase887
人気ブログランキングへ

ビデオゲームというフィルターから俯瞰する、現代エンターテインメント総合批評
「GAME・SCOPE・SIZE」もやっております。ゲームの他に映画・アニメ・小説なども取り扱っており、興味があればこちらにも。

人気ブログランキングへ


ひっそりとド偏見アニメネタレビュー「14ー21歳のセックスか戦争を知ったガキのモード」「もスタートしましたので、妙に少なくない格闘技ファンとアニメファン兼用の方はこちらもよろしくお願いします。

TweetCasting

ツイキャス・LIVE放送中はこちらからでも視聴できます



 
検索フォーム
 
 
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 
 
QRコード
QR