オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


村田諒太のプロフェッショナリズム

Category: P・M・BOXING   Tags: ボクシング  
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 廃墟なのに5月から暑いです。待望の村田諒太WBA世界戦の判定が話題になってる。例によってプロ格闘技で何度も見てきたスプリット判定のモヤモヤする感じそのままだったんで、いまさら判定の是非を問う気もない。選出されたジャッジが村田に向かなかったという運の悪いものだった、というのが簡単な結論になってしまう。

 とはいえ、MMAではなく注目度の高い国内のボクシングなのでこうした感想もやけに目立った。「ボクシングが判定基準を明確にしなければ、まともなスポーツじゃない」みたいな意見。この意見だって何度も観てきたんだけど、それが村田諒太の関わる試合に言われるのだとすると話はいささか変わって聞こえる。

 それは彼が「判定基準がかなり明確な」アマチュアボクシングのエリートだからだ。もうプロになって何年も経つけれど、プロアマの跨ぎ方の話に繋がるというか。今更ながらところがプロボクシングというのはもちろん興行であり、極端な話KOというスペクタクルをトップとして、どこかしらで試合の中でスペクタクルを生むことが優先されているはず。判定というのは結局決定的なスペクタクルで終わらなかったことに対して帳尻合わせに過ぎないからこそ、拮抗した試合による、選手の思い入れの差といった観客側の感情移入の違いによって判定が揺れたときに議論は巻き起こってしまう。そこで、先に書いたみたいな「判定基準をしっかりしろ」みたいな話が巻き起こる。

 しかしプロ格闘技が判定基準を明確にした場合、スペクタクルという目的が薄れていってしまう。 結局有効打をとるか手数をとるか、そのほかリングジェネラルシップかと拮抗している場合わからなくなることは起こる。ダウンを取ると自動的に判定で完全勝利だろって見えるかもしれないけど、要所要所でポイントを取り返されてしまうこのあたりはプロ格闘技の判定についてのクラシックといっていい「ジャッジを考えると競技がみえる」を参照されるといいと思う。

 そんなこんなを思いながら、あえて全然もりあがんないファイトスタイルのボクサーばっかり紹介していた「あなたの好奇心を刺激する、「ナシォ塩」の管理人のせ(@setyan001)さんのツイキャスを聴いていたら面白い指摘をされていた。結局どうあがいてもどこか曖昧になってしまう興行格闘技において、たとえばムエタイの判定において、チャイスー(闘う心)の強さの話を出していたのがなるほどと思った(間違ってたらすいません)。エンダムの方が後半にそれがあった、みたいな。チャイスーが見えるかどうかなんて本当に曖昧で数値化されない話なんだけど、今回の世界戦で勝敗以上の何かを見通すとすると意外に、単純にそこかもだったりしてな、なんて感じたのだった。

 こう考えて試合内容を思い返すと、もう自分の勝利パターンから変えないようにしているかに見えた。いい意味で書いている。こういう試合になった場合って足りていない部分をさしてそこを足すように言う意見(「五味!柔術やろう」とかね)がありがちだし、自分もかつては単純にそうしたらいいんじゃないのなんて思いがちだった。でも正直な話、自分の勝利パターンというのはどんなにスペクタクルなものではないにしても変えるべきではないな、と今では思っているし、いうなれば完成した勝利パターンを完遂できるように調整すべきでは。完成されたスタイルを持って勝つこと自体が実のところ限られた選手にしか持ちえないからだ。

 では完成されたスタイルをもっているはずの村田の今回の敗戦はどうみたものか。ちらほらとも見える、中盤でダウンをとり、確実にポイントリードしたゆえの少々置きに行くムードがあった、とかは敗戦したせいで言えるかもしれない。ことは、世界戦の大一番という、国内のプロとしてより飛躍するはずの村田陣営はどうなのかにあるとも思う。廃墟とは、現代では廃墟ではない顔をしているものなのです。




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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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