オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


FEG、K-1、残されたもの・世界の立ち技が引き継ぐべきこと

Category: プロ格闘技   Tags: K-1  選手層  移民  MMA  
パンドラの箱

 簡単に現行の海外と日本のMMA、ボクシング(あるいはプロレス)などの格闘技界隈と、その中での欧州ショウタイムを中心とした立ち技格闘技の構図とその今後を見るに、追い詰められているFEGの仕切るK-1が、こうした時代の中で結果的に、そしてそれがおそらく最後になるだろう、この状況に対しての意味ある仕掛けが花開く意味での、K-1MAXライト級トーナメントについて。



「Do You Remember Me」


 FEG政権のK-1、それが最後に残すだろう、世界の立ち技界にも繋がる意味を持つのは、巡り巡ってK-1甲子園」だと思う。

 それは、現在の世界のプロ格闘技の、興行的側面でも競技的なイノベーションとしてもその両者のパワーバランス的に、立ち技の持つ意味が弱まっていくのではないか?という予感が、前々より取沙汰されているサキやザメドフなどのMMA転向のニュースなどに見られる、プロ格闘技としての高い対価を受けられる場の変化や、現在の危機に至るまで、たびたび取沙汰された選手層の問題と、それと対応関係があるだろう競技技術の進歩の問題などなど停滞であって、ここが解決しきれていないように思う。多分停滞を招いた理由に、石井館長事件後の地上波とK-1というコンテンツの折り合いとしての興行のフック作りの問題や、そしてFEGの谷川氏や柳沢氏というプロモーターの資質の問題が今日に至る日本のプロ格闘技の問題の先駆けとなっていることと同時に、スターの不在と競技力の更新の鈍さなどに関連していると思う。

 UFCのMMAにおいてはもうジョン・ジョーンズという、23歳という若さで現在のMMAのボクシング・レスリング・柔術の平均的なメソッドを吸収したうえで、高い身体能力を生かした独自のスタイルを持ってあのマウリシオ・ショーグンをあれほどまでに圧倒してしまうという現実にまで、歴史の更新速度を速めている背景に、ある程度の実績あるファイターを集めて合宿形式でUFCファイターを育て、決めていくリアリティーショー「TUF(ジ・アルティメットファイター)」を代表とするMMA選手層の厚さと頂点の場のバランスであって、そこから這い上がってこようとする見込みのある選手をこうしてドラマとしてしまえる部分と実際の北米の前線ではUFCの試合などから想定できる一定の競技能力を作り上げられるシステムとメソッドが完成されているだろうことで、しかもそれが日に日に洗練されてるかに思えることだ。新興格闘技が到達している最上の領域に来ているといっても間違いは無いとも思う。

 ここのところ「格闘技の王者と権威」というものの考察として、歴史の中での団体分裂や多くの階級の存在に至る、権威を得ようとする思惑、その奥にある興行としての思惑のなかで結果、王者の権威も飽和してしまったというプロ格闘技の先駆としてボクシングを取り扱ったが、なんにせよ選手層は確保されており、歴史のなかで一定のい競技技術のシステムやメソッドが出来上がっているわけであり、マニー・パッキャオをはじめ競技能力の更新という部分においてこれはまだ強い意味が続いていると思う。


 そうした状況から逆算して見ると、「K-1甲子園」は当初はいろいろ言われ、中途半端な地上波コンテンツを低予算で間に合わせながらポスト魔裟斗を探るみたいな部分で叩かれもしてたが、これがK-1が最後に残す、あるいはK-1らしい仕掛けとも見え、そしてそれが演繹してみれば実は欧州の立ち技であろうが先のこうした問題や、立ち技の頂点の場が崩れることに伴う選手の流出などをはじめとした選手層の薄化、さらにそれによって結果競技能力の刷新が滞るようになってしまう可能性が出てくるという時代の中で、ショウタイムはじめ欧州圏のキックのプロモーターは手を打つべきとも思え、K-1ブランドによって確立された選手を換骨奪胎して興行のフックとするだけではなく選手を育成していく部分の興行、育成すらエンターテインする興行の着手が望ましいと考える(※)。

 K-1MAXライト級トーナメントが、どのような興行になろうがそれが奔流を生み出し、状況が劇的に逆転するという見込みは少ないが、重要なのはこのK-1というブランドの歴史の直系だろうこのコンセプトにて育った、HIROYA、才賀、卜部、野杁らが核を為しているということと、それが立ち技界に示唆することだろう。自分はこの中の誰かが優勝することになれば、もしくは興行のなかで最もドラマを運ぶことができる魅力ある試合を重ねたなら、ダーティな印象を重ねる現在のK-1の中で唯一のコンセプトとその完成という希望を提示できることだろうと思う。見立ての予想は、決勝は卜部VS野杁。優勝はどっちでもいい。ドラマが生まれれば。FEGのK-1の残すだろう唯一の希望が昇華されれば。


(※しかしこれも、別の話になってしまうのだが「欧州圏にて、どういった背景の人物がそもそもキックに流れていくのか?」という構図も重要かもしれない。格闘技ライター・布施氏のこの欧州キックの記事を見るに、最近目立つ「移民」がこうしてキックを選んだ理由とは。ここの構図のリサーチに現代欧州キックの地層があるのだろうか?移民たちのバレエ。)

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