オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


世界はどこへ向かうのか?DREAMと、UFCの狭間の観客たち

Category: 米国基地   Tags: MMA  UFC  DREAM    メジャー  物語  
花の中

 日本のメジャーの弱体化というのと、MMAの前線がUFCにあることの境界の中で、取沙汰されている判定基準を代表的に日本においてのMMAの認識の絡まり方はこれが過渡期のものなのかこのままさらにクローズドなジャンルになってしまう契機になってしまっているのかわからない。前回のDREAMと次回UFC131の狭間の展望と考察。




<<ドラマと名勝負を要求するルールと興行。それが日本のメジャーの役割だったと思う。しかし・・・>>

 さんざ大会前から「DEEPと同じ」などと言われた前回の「DREAM・fight for japan」が、その開催の目的がドメスティックになっていることは言うまでも無く、SRCも活動を停止した現状、メジャーの意味というのはほとんどなくなってることは明白ではあり、それだけにこれまでのメジャーが観客らに対して分かりやすくしようとしてきた判定の措置や意図というのが現在では違和感と捉えている意見も少なくない。

 バンタム級トーナメントは所英男VS今成正和という、彼らがメジャーに上がる以前に活躍してたZSTにて、興行を担う「ZST四兄弟」と言われていた二人が決勝にて闘うというドラマティックな結果となり、また準決勝にて所が前回完封された山本篤と再戦し、スタンドで圧倒し(特にあのローキックや山本の打撃に対しての距離の取り方など)、手詰まりになった中で出すタックルもしっかりと切っていくという引き算の闘いで勝利したという結果も込みで素晴らしい結果だったと思う。 そして前田吉郎選手。リングチェックでギックリ腰、これは運が悪かったと思うし、よく2Rまで闘ったと思う。万全の状態なら名勝負が続いていたと思うだけに、見る方も運が悪かった。やはり佐伯繁氏の前田評が一番、スムースに読める。

 しかし問題は、現在ではこの日本のメジャーが商業コンテンツとして提供する際の「よく動く試合が生まれ、そしてドラマティックな結果が生まれる」という最善の目的地に関しての、公平な判定が求められる競技として見た場合の各試合に対しての判定の問題が目につき、特に興行規模も小さくなっている中で、かなり目の肥えているマニアが主に観戦していることを考えてもこのドラマ性の爆発力の鈍さは、k-1が沈黙している中で行われた卜部、梶原が優勝したkrushのトーナメントと対照的であり、無論規模や運営の意図も別だし安易に比較してはいけないかもしれないが、このあたりの詰まり方がちょっと印象に残った。
 
 言うまでも無く、石田vsハンセン、藤原vs今成などの「判定の不可解さ」という違和感の底に現在のufcを元にしている視点や、日本のメジャーの規模縮小やその他もろもろの背景(資金が苦しいとか・・・)に伴ってdream運営・レフェリー・ジャッジらの間で本興行においての判定やジャッジに関してのコンセンサスをとる期間がなかった可能性などが想像され、結果手慣れたメジャーとしての興行意図が出てしまった、という風に見えた。

<<ufcではタレントが揃っているが、日本人好みのドラマが「日本人の参戦、通用するかしないか」のオリンピック的な点のみに留まり、その点が少し、息苦しい。これはショウタイムなどの欧州キックとも重なる。>>

 日本格闘技はイベントとしての「場」と、そこで展開される真剣勝負ならではの予想だにしない展開によるドラマというものこそが、起源と予想される大相撲から現在にかけて肌にあっている、というのが最近の見立てで、起源はバイオレンスなショーでしかも実質グレイシーのプロモだったが、興行として続いていくラインにボクシングを設定した(せざるを得なかった、のか判定は見送り。想像だけどアスレチックコミッションなかったらPRIDE肘ありルールくらいやりたいと向こう思ってる気がする。)UFCが提示していることはそうした出自と発展の歴史の差であって、それは地上波とPPVなどの世間への放映形態から、相撲とボクシング、レスリングのテイクダウンというものの認識の文化差まで異なるように感じる。

 無論「UFCにドラマがない?それはちゃんと見てないだけだ、ちゃんとGSPにもアンデウソンにもそのトレーナーとしてノゲイラがいたり、パッキャオを育てたフレディ・ローチなどがいる。全ては繋がっている」というような反論もあるだろうが、興行の構造的に推したい選手の勝利を予定したマッチメイクをするとかワンデイトーナメントを行うかなどの手法を取らず、チャンピオンシップを主軸に、メインとアンダーカードによる配置したボクシング的な興行方法というものを見るに、実のところ、いかに日本が当の日本のボクシングさえ含めて米国から遠いのか、を感じさせもする。<<↓↓ここまで・構造の話↓↓>>

 
 個人的に一番気になるカードはデミアン・マイアvsマーク・ムニョス。いまのMMAの現実に対して、もうこれも早晩古びた見立てになるのだろうがグラップラーvsレスラーという形で、やっぱスタンドとテイクダウンの攻防や、選手同士の得意な展開の傾向と対策を取っていること考えるとムニョスが優勢で判定まで逃げ切るかなあ(マイアはソネンを極めてる試合があるが、やっぱこれ参考するだろうなと)とボンヤリ考えているが、オレの気分としてはいつか行くと信じたい青木、北岡ら日本のグラップラーたち(※そーいや、なんでかUFC行っちゃうのも華あって打撃スカ勝ち求めててって人ばっか)のレスリング主体の高レベルの場の試合展開の試金石として、階級は別なんだけど見てみたく、確実に勝ちに徹するだろうムニョスをどう組み、どうテイクダウンに誘う仕掛けをスタンドで出せるのか?を注目したい。この前の青木選手などは首相撲の膝からよろけたところを即テイクダウン、みたいな動きをやってたが。

 小見川選手の相手のダレン・エルキンス。どーもUFCではまだ輝き切れてない結果。前回と同じレスリング系統の選手のようだが、今度こそ噛み合う勝負になんのかなあと。

 そしてジュニオール・ドス・サントスvsシェイン・カーウィン。UFCのヘビー級よりも、オレ個人はやっぱアンデウソンとGSPの持つコンテクストの深さや充実度が増していく計量級(今度フライ級できるらしいし。できることならマモル選手やパンクラス清水選手らが行ってほしい。砂辺選手・・・)なんかの情勢を見るに、興味がそんなに沸かなかったりする。けっこうミルコ・ノゲイラがやられていくみたいなPRIDE敗北みたいな意味のほうが強かったりレスナー絡みやジェームス・トニー引っ張ってきたり、この前のロイ・ネルソンにキャラを食われるフランク・ミアだったりと、ここんとこ妙にサーカス的なフックの方が目立つので、意外にチャンピオンシップの強度とか他の階級に比べて薄い印象があったのもその辺理由か。(逆に「ヘビー級だけが唯一UFCで面白い」とも言えるのか。)

 ジョーンズ・LYOTO・ショーグン・ランペイジ・ラシャドらが中心となって回るライトヘビー級がそういう意味では一番重量級の凄みとタレント性と競技力のバランス取れてるのかもしれない。この階級でワンデイトーナメントやったらスゲエ気持ちいい大会になってしまうんだろうなあと。

 ヴェラスケスvsドス・サントスが組まれたらいいなあとか思う。意匠が薄れ、ボクシングと隣り合わせになるUFCヘビーの光景が、いかに、構図としてはボクシング世界最強を決める闘いになるだろう、7月に行われるウラジミール・クリチコvsデヴィット・ヘイに近づくのだろうか?という興味がある。
  
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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