オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


リオデジャネイロの日本人・アンデウソン対岡見の地がブラジルであるという因果

Category: ウェブ線上の批評   Tags: UFC  岡見勇信    
滲むカラオケ

 先に試合の予想と希望のハーフ(つっても配分2:8)を書いておくと、
<<岡見勇信 TKO勝利>>

 「チェールソネンVSブラジル」とかいうギャグが微妙に微妙に広まっているけど(笑)、格闘技においての日本とブラジルという、単なるスポーツのワールド・カップみたいな代表戦みたいなレベルに留まらない、浅からぬ繋がりがあるのをズッファが読んでか、単にイージーにアンデウソンの凄みをホームで発揮できそうで、相手になりそうな選手がもういない中で決まったのか?などはともかく、結果的に格闘技の(間にアメリカが差し挟まれる形の)日本とブラジルとの関係の歴史、にどうあれ加わるだろう形になった「アンデウソン・シウバVS岡見勇信」直前の見立て。



 アンデウソン・シウバVS岡見勇信 その勝敗の分岐ごとに思い知らされるもの


  格闘技史上の日本とブラジルって関係には神話の領域にまで昇華している逸話が数多く存在する。

  やっぱ代表的なのが「コンデ・コマ」こと前田光世が世界各地を転戦していく中で最後に行き着いた地・ブラジルにてグレイシー一族に柔術を授けたこと、そののちにエリオ・グレイシーが木村政彦と柔術対柔道の異種格闘技戦を行い、木村が勝利したこと、また他にも様々な海を渡った柔道家もグレイシーにいどんでいたこと、さらに時を経て、空道の市原海樹がホイス・グレイシーと闘ったことはじめ、数々の格闘家がグレイシーに挑み、敗北していった中で「打倒グレイシー」がどんなサイドの日本人格闘家にとっても90年代に一つの目標となったこと、そして、「プロレス~UWF」というプロ格闘技興行の当時最大手のタレント・高田延彦がヒクソンと闘い、時代が変わったこと、そののちに、なんと当時地味なアマレス出身のテクニシャンだったはずの若手・桜庭和志がみるみるうちにグレイシー一族を破っていき、この国に格闘技ブームを生み出していったこと、そしてスターになった桜庭をさらにブラジルのえげつないファイター・ヴァンダレイ・シウバが秒殺し、あらたな奔流を生んだこと―

 といった、代表的と思われる「グレイシー」をジャンクションとした柔道・柔術・ヴァーリトゥードといった武道・格闘技の歴史から、さらに時を経てUFC誕生・PRIDEの爆発といった新興格闘技の発生の歴史にまで接触している点を改めて振り返るだけでもこの二つの国の因果の深さというのも分かる気がする。
 


 さてUFCなんだけど、もうアンデウソンVSダンヘンの噂とか立っていて、ズッファサイドからしたらこれはアンデウソンのホーム・ブラジルにて豪快にKoなり一本取るなりしてくれみたいなかなり雑な意図を感じるし、いくら世界最大のMMAの興行団体で、トーナメントのドラマツルギーでなくかなりボクシングを意識したチャンピオンシップ寄りであるとはいえ、あくまで興行であるわけだし岡見勇信選手がゲート収入やPPVに繋がる選手なのかというとこれはソースや分析なしのあてずっぽう極まるけどそういう価値は低いと思われる。

 今後のアンデウソンの持って行き方はマジにGSPとの、北米と南米、白人と黒人、緊張と脱力と言った様々な対立を内包しているアメリカ最大のパウンド・フォー・パウンド最強決定戦に持っていくのか、または先述の噂通りのストライクフォース統一路線に持っていくのか、アメリカ大手TV放送局FOXと契約後、WOWOWでも今後の興行は生放送になるというさらなる段階に入ったUFCの光景として、今回のアンデウソンの防衛戦はズッファサイドからしてちょっとした空白地帯に置かれたものなのか?みたいに見える。

 ここから書くことは両者の実力ではなく試合内容の予測でなく、あくまで副次的な要素でしかないことで恐縮だけど、これからさらにビッグビジネスの領域になるUFCの絵図から逆算していくと、アンデウソンの恐るべき実力だけでなく、様々な意図が岡見選手の勝利を阻みにくることは必至とみている。例のホームタウン・デシジョンなんかも大きく働くことが予想されるし、そういう意味も込みで希望と予想のハーフが「岡見TKO勝利」でソネンとの練習が上手く働いてくれとか、厄介なコンテクスト上どーも技術論関連ではクソみたいなことしか書けないが(っていっつも技術予想してねーや笑)、ズッファサイドからは今後の展開上望まれにくい勝利だろうと思われる。



 以上の背景なんかを考えても、既に日本人が、現在のUFCで、しかもミドル級にて王者に挑戦するということ事態がもう飛びぬけていると言え、これがよしんば本当に勝利した日には今後20年は伝説化してもおかしくはないくらいの、ほぼ誰にも追髄できないだろう凄まじい事態であり、そして前回の秋山戦にて感じたアメリカン・エンターテインメント上のアジア人にあてがわれる位置からしても、先述のズッファの皮算用を考えても痛快だ。

 無論苦戦は予想される。悲しい光景も予想される。しかし、岡見がアンデウソンに挑む地がブラジルであるというこの因果の前に、見立てられる日本とブラジルの格闘技史の絡みが今日のMMAを精神面・技術面・興行面などなどトータルに作り上げてきた歴史的背景を改めて感じざるを得ず、そしてその因果が恐るべき転覆・逆転・革命劇を運んでくるといういたずらな期待も持たずにはいられないのだった。


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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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