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第9ラウンドのパッキャオ

Category: 「見立て」の格闘観戦記録   Tags: MMA  ボクシング  ジ・アウトサイダー  金原弘光  
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11月上旬・見立ての格闘技ピックアップ観戦記録
<<パッキャオVSマルケスの第9ラウンド>>
<<グイダVSベンヘン、の前にKIDは>>
<<金原20周年興行でのUWFに激怒しないのか?>>
<<新生リングス夜明け前でのジ・アウトサイダー・チャンピオンシップ>>





●パッキャオVSマルケスの第9ラウンド●

 これで3度目の対戦になるとはいえ、近年のパッキャオの試合の展開やマルケスの実績から考えてパッキャオの圧勝を予測した人は数多かっただろうし、結果としてパッキャオが手こずった展開に物足りなかったことや、ダン・ヘンダーソンなどは「マルケスは勝ちを盗まれた」とまでツイートしていたりするけど(オレはドローかなあと思うし、興行上のバイアスがかかってたと言っても許容範囲内の結果だ)、やはり3度も同じ相手と闘う以上、かなりお互いの手の内が知れている状態ゆえか、そうした緊張がはじき出した光景は、互いが距離感をつかんだと見える後半のラウンドではUFCからキックなどに至る現代の全ての興行格闘技の技術が行きつく一つの頂点をこの二人が叩きだしたかに見えた。


 特に第9ラウンドでの、現代ボクシングでは重要と見える、パッキャオとマルケスの互いのフットワーク・ボディワークを生かした攻防が一体となった光景は、両者共に高いスタミナと集中力と戦略によってグルーヴしたと見え、これは攻撃方法が拳で相手を打つことのみに絞られているこの競技のみが生み出せる光景なのかも知れない一方で、近い動作が要求される他の興行格闘技もまずネクストレベルに行くにはこの光景に行くかどうか。なのでは?とも感じた。


●グイダVSベンヘン、の前にKIDは●

 MMAというのはまだまだ技術的な側面での極北に立った際の光景というのはやっぱ競技の特性上まだまだ未知数なんだろうが、少なくともレスリングの土壌とボクシング技術のミックスによるUFCの前線の選手らの試合はもう、北米のMMAの一つの頂点ではあるよなと思う。エドガーVSメイナード、そして、グイダVSベン・ヘンダーソン。グイダは負けはしたが、今年の躍進の中に現行の北米MMAがいかに技術体系化を完遂させているのか。をも読み取れるように感じる。

 平然とボクシングとレスリング技術のミックスを行っている向こうの光景は、日本で言ったら柔道界とボクシング界がプロ化を解禁し自由に選手を行き来させることを許しているようなものとも思うが、現実はこの二つの業界はもっとも世間に(漠然と)歴史と権威があるものと見られながら同時に恐ろしく閉鎖的で保守的であり、石井慧と亀田兄弟は実はそれに一石投じている存在でもあるよな、とも思う。

 そういうMMAでの身体能力のバックグラウンドとしても戦法としても人気選手の土壌としても、フットワークとボディワークを生かし、際で踏みこんで打つボクシング&レスリングのミックスというのは大ざっぱに言ってこのジャンルの王道と言って良いと思うが、日本においてその王道ミックスの人気選手だったKIDと五味の失速ぶりは辛いものがある。

 とはいえ、KIDのダレン・ウエノヤマ戦は踏みこみや組み技のシーンを見る限り「まだ終わってない」という印象はあった。前回デメトリウス戦も込みでちょっと勝てそうな瞬間を落としている印象というか。

 今回はテイクダウンしてポイントを取っていこうというのがKID陣営にあったと思われ、前後に自身のデメトリウス戦や他の日本人選手の結果も込みで現行のUFCの判定基準に叶うような戦略で臨んだと見えたが、1Rでダレンにグラウンドでバックに回られてしまったあたりからかなりペースをつかまれたのは不味かった。組みもグラウンドも徹頭徹尾ディフェンシブに寄ってスタンドでの打撃戦の流れにしていけばかなりのところ行けたのでは?とか思うが、そうでもないのか。

 前回デメトリウス戦も2Rでのヒザのヒットで一気にこれまでなら畳みかけていたところをなんとKIDが「反則やってしまった」と感じて止まってしまっていたり、今回オレにはUFCでの判定基準に合わせようとするかのようなタクティクスの組み方であったり、UFC参戦以降のKIDはなにか賢明になり過ぎていることで勝ち切れていないように感じる。それが衰えということなのか。

 五味は極端な話、現在の陣営から言ってタクティクスも何も無い状態だったとしかネイト戦では思えないのだが、まだKIDの方はUFCでも良い結果に繋げられる可能性は残っている選手だと思う。

●金原20周年興行でのUWFに激怒しないのか?●

 記念興行にケチをつけるのは間違っているのかもしれないし、さらに直接見てもいない人間に言う資格は無いだろうが、試合内容とその結果のレポートを見る限りこれは表題通りUWFという視点から言ってこれはファンは怒らないのか?満足しているのか?という感想が先立つ。

 かつてのUインター・初期パンクラス・旧リングスの面々の同窓会みたいなものだったとはいえ、Uの時代から現在もMMAで闘っているはずの松井大二郎は中野龍雄に負け、金原は鈴木みのるに負けるという、実力ではなく格によって決まる結果。これを落ち着いて見ていられるものなのか。

 無論実力といってもプロレスにおいてはMMAとかレスリングだろうがそういうのは別物であることは知れているし、そしてUWFが結果が決まっている、通常の技を魅せていくことを重視するより道場でのスパーリングを意識した実戦に近い意識のプロレスであることも既に知れていることとはいえ、門外漢であるオレが歴史を俯瞰した所から判断できるUWFの意味を考えても、そういうプロレスの格や演舞を壊していく流れじゃなかったのか。


 しかしこれはどうも元々のUWFの中心人物であった人間たちが認識しているUWFの意味も個々人でバラバラなようで、結局UWF自体に意味なんてなくて個々人にしか意味は無い、という当たり前の話になってしまい、やはりファンから近しい関係者らに祭り上げられ、神輿に乗ることが誰よりも優れている高田延彦はまぎれも無く最高のプロレスラーであるし、船木誠勝は私小説的であり、統一なんてされているもんでもなく金原選手は結局プロレスとして見ていたってことになるが、それでいいのかもしれない。

 それでもやっぱオレにはUWFの意味、ということではかつての田村潔司のU-FILE興行も切って捨て、「UWFとは進化させていく流れだった」と言った前田日明のほうを断然選ぶわけで、そう言えばこの興行は本当に進化に関わっていた田村から桜庭のような重要な選手こそ関わっていないこともまた大きいように思った。


●新生リングス夜明け前でのジ・アウトサイダー・チャンピオンシップ●

 で、今も格闘技界に特異な光景を生み続ける前田日明の「アウトサイダー」のチャンピオンシップの吉永啓之助と佐野哲也の一戦の判定結果が消化不良であったとのことで、「3分2Rでは結果をつけにくいからタイトルマッチでは方式を変えるべきでは」などの、奇しくもリングス再生前に競技的な方針の変化を考えていくみたいな結果になったという。

 アウサイは、MMAが初期ヴァーリトゥード的なバイオレンス・あるいはフリークス的な側面からスタートし、それからアメリカUFCを経てボクシング&レスリング的な競技の整備をされていくことによって現在のフォルムへと進化していった流れを、(どれだけ本気かわからんが)地下格闘技ということで終結させず能力ある選手をリングスのプロ選手として上げていく流れを作ろうとしているわけで、ある意味でMMAまたは新興格闘技の歴史を追体験させているかに見える。(だからオレは「再インストール」と思っているのだが)


 武道や武術発祥と別に、ボクシングはじめ興行格闘技はもともとバイオレンスでフリークス的な見せ物からスタートし、それから歴史の中で強さの権威を認定する機構やスポーツ的な競技の基準が整備されていった。全ての新興の興行格闘技の出生はまずバイオレンスかフリークショーか。という部分からスタートし、そして整備されていくことで成長していく、という当たり前の話だが、まだフォルムの定まらなかったK-1もPRIDEも、そしておそらく大昔のボクシングでさえも、そうした部分からスタートしていったのだと思う。


 佐野選手はこれでアウトサイダーから離れるそうだが、来年から始まる新生リングスの前にこのチャンピオンシップの結果はMMAにとって、新興格闘技にとっての第一次性徴期に当たるのか?なんて思った。昔の紙プロの堀江ガンツ氏だったか「リングスは10年間の中でプロレスの歴史を集約させたんです」というなるほどと思う評価をされていたが、今のアウサイ~新生リングスの流れを見るにこれもまた、新興格闘技の歴史をハイスピードでインストールし直し、それを追体験するかのようであり、前田日明の生む光景はそれが優れており、「ド素人を見せ物」「ガチ童貞」「亡霊」とか一部ボロクソではあるが、少なくともオレがアウトサイダーを見ていて注目すべき点はそこにある。

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テーマ : サッカー    ジャンル : スポーツ

Comments

ブログ系では大成功と扱われてたり、マスコミは大盛り上がりと報道していますが、
匿名掲示板、ってか2ちゃんねるのUWFスレでは大不評でしたよ。
週刊プロレスの佐藤編集長が金原興行を取り上げて、Uはプロレスだった。だから盛り上がるのはロストポイント残り1からの大逆転だった、みたいなこと書いてたのは呆れましたが。
Re: 通りすがり様
 筋書きがあろうと、結末が決まっていようと団体の背景や人間関係次第で質が変化するのが昭和の(新日本限定になるのかな)プロレスで、UWFというのはそこからさらに競技格闘技にしていこうという試みだったと見え、そういう意味でも金原興行のキツさは同窓会で人間関係としても信頼のある人間たちばっかだった、ということの温かい悲しさのせいかも知れないですね。中村大介選手とかUWFの系列史ではホント大切な選手なんだから勝たせろって!
興行に課せられた名前とは裏腹に、UのSPIRITSはさっぱり抜いて、ただのUのSTYLE、しかもそれにただひとりずっとコミットしている田村抜きという、異様な興行でした。
とはいえ、後楽園駅に向かう橋で背中に聞いた
「みんな思ってたより動けていて、面白かったよ~」
というリーマン姿のファン同士の会話が今のスタンダードなのかもしれません。
返事、ありがとうございました。

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EAbase887

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ビデオゲームというフィルターから俯瞰する、現代エンターテインメント総合批評
「GAME・SCOPE・SIZE」もやっております。ゲームの他に映画・アニメ・小説なども取り扱っており、興味があればこちらにも。

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