オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


リアル・ディール

Category: ウェブ線上の批評   Tags: 新年のご挨拶  
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あけましておめでとうございます。大晦日はいかがだったでしょうか?





 格闘技にとっての本物とはなんだろうか?


 新年になっていきなりだが、これは暗に日本の大晦日の格闘技興行にプロレスを織り交ぜたことに対しての批判に聴こえるかもしれないけれど、地上波で亀田兄弟関連ではない、井岡、内山のボクシングの世界戦が放映され、去年までTBS放映のの大晦日に出場していたK-1の京太郎が再び公式のリングネームを変えてボクシングのデビュー戦に臨むなどの流れに対し、例えば朝日新聞のスポーツ欄や一部のボクシング関連のメディアなどはこれを「ボクシングの流れが来た」「本物が見せられる」というようなことを書いている。

 
 ボクシングと言うのは最も早い段階でプロ興行格闘技を成立させたということで歴史あるものだ。それゆえに漠然と権威あるスポーツで、野球やサッカーみたいにスポーツとしての正当性と守るための非営利の統括機構があるとか思われがちだが、しかし数多くの王者認定団体と、暫定王者、スーパー王者などなど数多く存在する様々な王者がなぜ存在するのかを簡単にリサーチするだけでも、実のところサッカーにおけるFIFAのような王者の権威からボクシングという競技の正当性を保持する機構というのが実現出来ていないことがわかり、突き詰めていくとボクシングとて、やはり興行が先であるという結論に達する。歴史あるボクシングがFIFAやITF(国際テニス連盟の略ね)などの機構を実現出来ていない以上、実質的にMMA、立ち技など全てのプロ興行格闘技は正当性や本物を査定する機関はなく、どうあろうが興行が先になると言える。

 
 こういうことを書くと、ボクシングであれ結局興行が先になっているのだから本物だとか言い切れるものではないんだよと言って、世間で漠然と信じられている権威に石を投げてるような感じだけどそうではなく、逆で、年明け早々のオレの気分としてはプロ格闘技にとっての本物とは、やはり興行であることを選手・運営・メディアともども自覚して発信し、また一時的な見せ物で視聴率や興行収入を得るのではなく、ジャンルを絶やさないように恒久的にベースとなる競技性を整備していっているものだ。それが詰めのところで矛盾に当たっても。という、当たり前のものだ。

 
 ボクシングと言うのがとりあえずは真剣勝負のプロ格闘技の元祖だとして、その歴史を見て最もプロ格闘技においての本物とは何か?というテーマに対して強い意味をくれるのがやはり「プロ興行が先に成立し、そのあとに正当な競技としてのアマチュアが出来た」という他のスポーツの成立のアマチュア⇒プロという逆を行くというものであり、オレにはその事実を演繹して考えるにこれは格闘技というものを他人に公開することにまつわる大きなパラドックスみたいのもののように見え、だからこそ単純なスポーツに留まらない様々な視点や意味が眠っているジャンルと思う。オレはそういう矛盾をどこかで抱えたものゆえに常にインスピレーションをもらっているのだが、少なくともプロ興行格闘技に関してはは自ら本物である、正当であることを表明することに対して貧しさを強く感じてしまう。


 大晦日は簡単にボクシングも格闘技興行も眺めるに2011年の締めくくりらしくどこか貧しかった。石井慧とレスナーは、最初のローキックのキャッチ・タックルの片足からの組みを外され、試合のアドバンテージを取り切れなかった後は無残だった。さすがにこの二人の勝利を望んでいたオレにしても、組みという武器を外されてからのほとんど棒立ちで、そこに狙いすまされたように撃ちこまれる打撃での敗北というのはどうかと思った。UFC141と「元気ですか!」はRPGミサイルと割り箸くらい武器の差があるとはいえ、両興行のメインイベントの内容の似通い方が印象深かった。ボクシングは京太郎も不完全燃焼だったようで、井岡はTBSの特番枠で見事に1Rで勝利し、バズーカ細野は味わいなく負け、そして単純にメインイベントの試合内容の強度を並べただけならおそらく内山高志のKO劇が最も質が高いものだったろうと思った。

 皆様にとっての格闘技の本物とはどういうものでしょうか。2012年のオウシュウ・ベイコク・ベースも宜しくお願いします。次回は「欧州米国基地2011最優秀賞&欧州米国基地半生白子賞」という2011年の様々なベスト&げっそりを決めるというオーソドックスな企画です。

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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

Comments

マルマルロ☆ロ☆
あけましておめでとうございます。

石井VSヒョードルは後から見ましたが、石井がヒョードルの打撃に全く反応できていなかったのが気掛かりでした。もう少し等身大の相手と試合を重ねていくべきですね。
自演乙はもっとMMAの練習を積む、と言っていましたが、そもそも格闘技の地上波復活、メジャー化の命運をスポンサーを持っている彼一人に背負わせること自体間違っている気がします。あれこれ手を出そうとせず、どれか一つに進路を絞らないと、共倒れに終わるでしょう。
Re: 絶対に真似したくない30代 銀玉様
 石井VSヒョードルを技術的に見るなら、比較したいのは川尻vs宮田戦です。これは自分の「元気ですか!」のベストバウトですが、ポイントは石井も川尻も組み技で倒し、グラウンドで制圧していくのがおそらく必勝パターンになると思われ、特に川尻宮田戦と石井ヒョードルを比べるに、ロープ際に追い込んで(あるいは金網際)でクラッチを取ってテイクダウンするという、今のUFCで差を分けるように思う、地味ながら凄まじく重要な技術がポイントと感じました。


 特に川尻はオリンピック経験者の宮田をあそこまでたやすくテイクダウンし、そしてほとんど立たせずに肩固めで勝利した試合はもうMMAでの組み技の技術体系はレスリングのそれと完全に分化していると思わせ、組み技の選手はザックリ見て壁際に追い詰める⇒そこからクラッチみたいな必勝パターンがあると思われ、UFCなどでは相手に両腕を身体に回らせないようクラッチを取らせないようにする攻防が多々見られます。


 石井はキャリアの中で初めて同体格またはそれ以上の相手と闘い、そういう現代MMAの必勝の一つに持っていき切れなかったというのが残念というか無理があったか・・・と思いました。

 というわけ明けましておめでとうございます。通報しておきましたので仕事始めの日に上司やおまわりさんへの言い訳を考えておいてください。
あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願い致します。

大晦日の桜庭の何もかもが、他のどんな試合(MMA、ボクシング問わず)よりもリアルに感じた次第です。

すっかりMMA事情に疎くなってしまった私ですが、今年は少しでもオウシュウ・ベイコク・ベースにコメント出来る様に勉強したいと思います!!
Re: 紫レガ様
あけましておめでとうございます!

格闘技の何が本物か?という少しややこしい問い新年早々振りにくいだろうテーマのエントリではあったんですが(笑)、Uインター時代より見続けている紫レガ様にとって桜庭選手がもっとも本物だったという感想は非常にスムーズに受け取れました。

こちらも昭和新日本~UWFプロレスファンにも琴線にかかるようなMMAや立ち技やボクシングの面白い選手について書ければと思ってます。MMAはUFCのジョン・ジョーンズなどはそちらにはどう映るのか?が気にかかります。



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ビデオゲームというフィルターから俯瞰する、現代エンターテインメント総合批評
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