オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


「青木真也VS川尻達也」/実録・日本連合総合格闘技団体・DREAM15への道程

Category: MMA   Tags: DREAM  青木真也  川尻達也  MMA  
あさま山荘
 周りを見渡しても評価の鈍いDREAMライト級王座決定戦「青木対川尻」は、製作サイドとしては、事前に告知された煽りVやコピーを見ても「運命のライバル対決」だとか「PRIDE崩壊後の世界を支えた二人の集大成」などなどと煽っているが、誰もが「それは、違う」と感じているだろうことの共感があるのは確かだ。誰もがうすうす感じているが、誰も言葉にしにくいだろうこの試合の違和感について、どこまで今エントリが書けるのかわからないが、形にすることを試してみる。あと今回もややグロテスクな内容が含まれます。同意の上で「続きを読む」をクリックお願いします。

<<今エントリのBGM・ジム・オルーク「Pictures of Adolf Again 」(文字クリック)>>





自己批判

  前々回の「私たちがMMAについて知っている二、三の事柄・クリックで参照」の <<第5の視点・左翼運動のアナロジー>>にて、今現在でさえも格闘技界は「誰からの介入もない競技の純粋性を求める」という左翼運動性は継続していると書いたが、私見ながら現在のDREAMなどは今の日本MMAの状況の左翼性の極点ともいえる。しかも、末期の全共闘・連合赤軍的な追い詰められ方をしている点においての「理想からの敗退の気配に伴う、カルト化・内部分裂化」という意味で。

(ウィキペディアより)連合赤軍とは?

連合赤軍(れんごうせきぐん)は、1971年から1972年にかけて活動した日本の新左翼テロ組織。共産主義者同盟赤軍派と日本共産党革命左派神奈川県委員会が合流して結成されたもの。山岳ベース事件、あさま山荘事件などの事件を起こした。



 1971年、学生運動が下火になっていた当時、共産主義者同盟赤軍派は大菩薩峠事件やよど号ハイジャック事件などで最高幹部クラスが逮捕されたり、国外逃亡したりして弱体化していた。同派はM作戦(金融機関強盗)によって資金力はあったが、武器がないのが弱点であった。 一方の日本共産党革命左派神奈川県委員会(京浜安保共闘)は真岡銃砲店襲撃事件などで猟銃を手に入れていたため武器はあったが、資金力がなかった。 互いの活動を評価していた両組織は以前から接近していたが、それぞれの利害が一致したことから、共産主義者同盟赤軍派の軍事組織である中央軍と京浜安保共闘の軍事組織である人民革命軍が統合し、統一された「赤軍」(統一赤軍)として7月15日付で生まれた。

赤軍派幹部の一人である森恒夫は当初から党の統一を志向していたが、獄中の日本共産党革命左派神奈川県委員会議長である川島豪らの強い反対で連合赤軍に改称された。なお一部の報道やメディアでは、日本赤軍と呼ばれることもある。

1971年12月20日ごろに新党結成が確認され、翌1972年1月3日、独自の中央委員会(CCと略される)が結成される。中央委員会は委員長が森恒夫、副委員長が永田洋子、書記長が坂口弘、その他中央委員は序列順に寺岡恒一、坂東國男、山田孝、吉野雅邦の4人であり、中央委員会のメンバーは計7人であった。しかし、組織の方針は森と永田の独裁体制であった。

連合赤軍は拠点になる秘密基地を作るために、関東地方の山岳地帯へ移動を開始する(森は毛沢東にならって長征と称した)。そして、軍事訓練と称した集会を開始するが、たちまち内ゲバが始まり、組織は崩壊していった。



 とにかくいち格闘技批評として本ブログをご覧になられている方にはこの引用はいささか唐突かもしれないし、ほとんど初見とも思われる人物・事件名が次々を羅列され、若干混乱されているのかもしれないが、ここで次に引用する「DREAM」についての概略と照らし合わせて注目していただきたいのが「数々の重大な事件により民衆の支持による熱が失われ、運動体が末期となっていったところで、同じ運動体と連立して誕生した」という点と、「その後の理想に燃える連立団体もまた、一人の人間の半ば独裁体制によって(ないしは半ば独裁体制的に祭り上げられることによって)内部分裂し滅びつつある」という点だ。

総括

(同ウィキペディアより)DREAMとは?

 2007年まで総合格闘技イベントHERO'Sを運営してきたFEGが、総合格闘技イベントPRIDEを運営してきたドリームステージエンターテインメントの元スタッフらを雇用して立ち上げた新たなイベントである[2]。K-1のFEGと旧PRIDEは2003年以来敵対関係にあったが、2007年のPRIDE活動停止を受けて、2007年大晦日に総合格闘技イベント「やれんのか! 大晦日! 2007」を共催し[3]、この関係を発展させてDREAMの誕生に繋げた。

DREAMのイベントプロデューサーには元ドリームステージエンターテインメントの元広報で、やれんのか! 大晦日! 2007の実行委員でもあった笹原圭一が就任[4]。これまでHERO'Sを運営してきたFEGの谷川貞治社長は主催者としてテレビとスポンサーの折衝にあたるものの、イベントの運営には直接関与せず、立ち技格闘技イベントのK-1に専念する意向を表明しているが、実際にはマッチメイクや運営の最終判断の際は直接関与していると海外のメディアにコメントしている[5]。また、旧HERO'Sスーパーバイザーの前田日明および旧PRIDE統括本部長の高田延彦もDREAMの運営には加わらない[6]。

発足時の日本人選手は、旧HERO'Sの選手は全面参加しているものの、旧PRIDEの選手は同時期に発足してPRIDEの継承を謳った戦極(現SRC)とDREAM、そしてPRIDEを実質的に吸収したUFCに分かれる格好となった。

2008年3月15日にはさいたまスーパーアリーナにおいて旗揚げ戦DREAM.1が開催され、UFCを離脱したミルコ・クロコップが参戦した。4月5日にはイベント会社「リアルエンターテインメント」が設立され、笹原が社長に就任。DREAM.2以降の制作に当たっている。

2008年以降、年間6大会を開催。2008年はミドル級とライト級の初代王座を決定。2009年はフェザー級とウェルター級のトーナメントを開催することが決まっており、「スーパーハルクトーナメント 〜世界超人選手権〜」と題した無差別級トーナメントも開催することが決まった。2010年には残るライトヘビー級はミニGP開催でチャンピオン決定ヘビー級の王座も決める予定である,ただしヘビー級はワンマッチ方式で王座決定となる模様。

2009年までパチンコ・パチスロを手掛ける石原ホールディングスが特別協賛を務め、回毎に平和、オリンピアが交互に冠スポンサーとなっていた(オリンピアは旧HERO'Sの冠スポンサーでもあった)。2010年はなし。

2009年8月5日、米国の総合格闘技団体であるStrikeforceとの提携が発表された。また、DREAM.12ではStrikeforceと同じヘキサゴンケージ(六角形の金網)形のリングを初めて使用した(金網の代わりに、大型魚類の養殖に用いられる素材、マトリックスを使用)。ヘキサゴンケージ大会は年1回実施予定である

2010年はStrikeforceとの提携が本格化し、DREAMからはライト級チャンピオンである青木真也がStrikeforceからはKJ・ヌーンとウェルター級チャンピオンニック・ディアスがお互いの団体に参戦。また、DREAMと日本国内契約を結ぶ選手が北米での試合契約をStrikeforceと結ぶなど提携はかなりの効果を上げている。提携のメリットはDREAMは資金難も重なり開催数が少ないため選手は試合数をこなせないなどを解消出来る。旧PRIDE、UFCなどは全世界独占契約のため他団体に参戦出来ないがStrikeforceは北米契約なので日本ではDREAMのリングに上がれるなどが理由である。



  無論時代状況や意味、構図が異なるとはいえ、ここで提示したいのはもはや連合した運動体が追い詰められつつあることへの相似性であり、そしてその中で一体何が起こったのか?ということだ。この相似性の中に現在のDREAMの評価、ひいては青木真也というファイターの評価が集約できると思う。
  
  かつての連合赤軍が解体に至り、決定的に新左翼活動が衰退していった事件として、現在連合赤軍事件としてまとめられている二つの事件として「山岳ベース事件」とその後の有名な「あさま山荘事件」がある。(文字クリックでウィキ詳細へ。)
  先の赤軍についてのウィキ引用の後半で少し触れられているが、連合赤軍として神奈川県の山岳にて本部を設置し活動をはじめるも、地元住民に不審な行動を通報されたことによって、警官隊の山狩りが開始され、追い詰められ始める事によって、みるみるうちに左翼活動における「自己批判」や「総括」といった言葉を援用したリンチへと繋がっていき、最終的には「粛清」という形で殺人にまで発展するほどに内部分裂を起こし、そうして12名の人間が亡くなることで組織が縮小を余儀なくされ、決定的に追い詰められた中であの「あさま山荘事件」の籠城へと繋がるのだが、今回提示したい「青木真也VS川尻達也」の構図の憂鬱なポイントとしてこの「完全に追い詰められた中での理想集団」という所にある。 
  
  すでに「旧PRIDEの意思を継ぐ輝かしく美しき高潔な精神を持つ格闘技集団が暗黒のサーカス魔裟斗プロテクト劇場営利団体FEGの黒魔術を解き放ち、真実の潔癖な格闘技を披露する」といったDREAMの名目も、去年の2009年に一気に使い果たしたようにさえ思え、だんだんと「信じていたものが裏切られる」ではなく「裏切られているのに信じることを強要される」ようになっていったと思う。
  若干極論かもしれないがこれは連合赤軍が活動の中でついに内部分裂の末に数多くの死者まで出しておきながら、「人民が平等な未来を、世界を」という活動の名目をそれでもなお信じさせようとするものに近いのではないかとすら思え、こんな残虐な極論に自分を導くほど現在のDREAMは「信じられて」おらず、数多くの「裏切り」を目の前で展開させてきた。
  
  たとえば去年の大みそかのウェブ線上にて凄まじい「不快」を示す意見が巻き起こったあの「青木真也VS廣田瑞人」戦だが、7か月経った今からあの試合のなにが不快で、何を青木がファンから裏切ったのかをこのエントリの文脈から書けば、それは団体がどうあれ結局のところ同じ世界と闘うための日本の格闘技団体の同志ともいえる人間を、4万人の前で「粛清」した瞬間だったからだ。自分は仲間同士が殺し合うという事例を幸いなのか不幸なのか目にはしていないが、少なくとも仲間ではないとはいえ、同じ活動をする闘士同志が思想の違いによって「内ゲバ」という形で「粛清」した瞬間は初めて見たと思う。ファン歴の長い皆さまならば、格闘技に限っては内部分裂による内ゲバの瞬間でさえもリング上の闘いとして展開されたケースを幾度か目撃した瞬間をいくつかお持ちだろうが、自分にはあれが初めてだった。
  あの試合の青木の評価として「教祖ではなく信者の暴走だから後味が悪かった」という言説が見られたが、そもそもの青木自体も振り返ってみればPRIDEの末期より登場した選手であるし、実質的にはあの団体の顔ではなく、時代状況のなかでPRIDEの意思を継ぐ闘士へと祭りあげられたわけで、このあたりの青木との相似として連合赤軍中央委員会委員長だった森恒夫(文字クリックでウィキ詳細へ)との比較も可能になってくるのだが、共通しているのは本来思想や運動の前線にある人間ではなかった人物が、時代のなかで団体が連合、連立するなかでエース格へと祭り上げられた点、そして中途半端な思想の継承によって内側へと暴走していく点の類似性をここでは注目してほしい。
  この日本格闘技において血生臭くなる瞬間というのがやはり理想集団・または理想を掲げる個人が異なる理想を持つ同様の運動体を攻撃することで、特にコミッションだとか国際連盟組織の設立だとかの具体的な競技性を保証する機構の設置の話をほとんど出さぬまま「純粋な競技の良さを認めさせる」「ガチだと認めさせる」というのみで、そういった思想活動的な歴史を引きずっているから、具体性を形成しつつあるSRCではなく今もDREAMが格闘技メディアの前線にて語られるのだろうが(主題に挙げた時の売上の差と団体とメディアとの利害関係を無視した文脈であるが、とりあえず暫定的に。)、その日本格闘技に見られる左翼活動性というものがいよいよあさま山荘的な局面にまで追い詰められつつあるのは確かだ。
  
  そうした状況下の中の過激派・青木真也の追い詰められ方は尋常ではない。「ロングスパッツとステロイド」(文字クリック)でも書いたが、ああした批判は結局DREAMの、そして青木真也への不信感のものでしかないし、今回川尻戦では断然ロングスパッツで挑んでもらいたいと思うし、ルール上何の問題もないわけで、UFCをドグマに批判する人の言説には「アメリカにおける格闘技興行におけるボクシング」の視点がたいてい欠けており説得力が薄いとしか思えないのだが、もはや今のファンは廣田戦の同胞を刺したことへの不信感に続き、それでも「信じ」ようとされていた「競技性をうたうなら現実の世界水準としての北米と闘ったなら?」のメレンデス戦もああした結果となり、今の青木に、そしてDREAMに渦巻く「裏切られているのに信じることを強要させる」ことへの巨大な不信感は並みはずれているだろう。カード決定が遅いとかも絶対それに加担してる。
  仮に青木が通常のトランクスで出てくればみんな満足ということになるのだろうか?それで廣田戦とメレンデス戦の禊は済んだ、ということになるのだろうか?自分にはまったくそうは思えず、公式にDREAMが北米ルールに全て準拠すると発表し、公式にユニフォームを統一するでなく、ファンだけがそれを認めるというのは今後のDREAMは「北米ゴッコ」をしていれば満足なのだろうか?公式にスパッツが許されているのにファンの声からトランクスになる青木。そんな茶番を求めているのだろうか?
  
  このように少し状況をシミュレーションしても青木を取り巻く状況はまずどう転んでも「ブーイング」か「北米ゴッコの茶番」ということになりかねない状況の渦中にあり、その反動的な形で特に「自らの信じる競技の純粋を見せてまがいものを一掃したい」というほどの左翼的な怨念もない穏健派で日本格闘技左翼活動最大の悪・秋山成勲の元へも練習環境がそろった総本山としてこの一戦に向けて通っている川尻達也への強い期待がかけられているのだと思うが、ここで自分がこの状況下から類推し、試合結果を予想すると青木真也が勝つと思う。

  ここまでに現在のDREAMへのアナロジーとして「連合赤軍」を持ちだしてきたが、その中心部としての青木真也は自らの思想に合わないものを徹底的に攻撃し、また神がかり的な力を発揮する時は思うに「内ゲバ」の時、同胞を刺す時なのだと思う。思い返すに「競技派」はプロイベントを否定しはするのだが、その先の実際の世界水準の闘いというべき場に立つと突如として弱々しい姿を見せてしまうことがしばしばある。これはほぼ青木と近似した立場であるK-1・キックの佐藤嘉洋を想起してもらいたいのだが、インタビューなどでたびたび「海外のほうがキックをキックとして楽しんでいる。変な仕掛けなんてない」などの言葉を残しているが、邪推するにこれは「世界にむけて勝ちたい」という意思ではなく「日本格闘技の欺瞞」に対しての憎しみや失望が先にあるのだと思う。目線は外を向いているように見えるが、その意思は内側へと向けられている。佐藤はパジョンスックに負けたのは自分は残念だったが、もしかしたら偶然ではないのかもしれず、彼のパーソナリティーが生んだ当然の帰結のように思った。変わりに次の山本優弥という主催者好みのパンチ主体のド根性の選手に対しては鬼のように冷徹になるだろう。城戸と闘った時のように。そして、過激派テロの対象たる体制側・魔裟斗と闘ったときのように。「対日本人」≒「思想の異なる同胞」を粛清する強さというものを「潔癖なまでの競技性」を自らのなかに狂信する選手ほど強く持つ。かつての田村潔司のように。
  7・10の青木真也VS川尻達也に期待することとは、あまりにも暗い見方でもあるのだが、完全に追い詰められた過激派・青木の「自らの仲間を粛清する強さ」だ。自らの思想に狂信的であり、「北米ルールでみんな見ますか?」といった一見正論に見えるが結局内側への現在の左翼活動で世間は変わらないことに気付いた人間たちに対しての苛立ちを向けた内側のものでしかない意見で攻撃している青木は、穏健・開国・融和派に流れつつある川尻に対して異様な強さを見せることだろうし、また川尻もそれを覚悟していることだろう。あさま山荘に閉じこもった青木がそれでも撃ち殺すのか。それとも川尻があさま山荘に打ち込まれる鉄球のように破壊できるのか。そして、生まれる光景が「ゼロ年代終結」なのか「2010年代の夜明け」になるのか。  
さいたまスーパーアリーナ

 本エントリの元ネタは、1972年2月19日に起きた「あさま山荘事件」は、36年後に当時に関わった若松孝二監督によって映画化されたもの。若松氏は最近も戦中の悲劇を元にした寺島しのぶ主演『キャタピラー』を監督し、ベルリン国際映画祭の主演女優賞を受賞した。ある意味では「青木VS川尻」の煽り映画としておすすめだ。

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Comments

いや~、これは面白いですね!

>変わりに次の山本優弥という主催者好みのパンチ主体のド根性の選手に対しては鬼のように冷徹になるだろう。

佐藤は海外を主戦場とした五年前は、同じ山本戦では「心が冷えきっていた」と語りました。
もし今回、仰られるように逆に怨念を爆発させて山本を葬るとしたら、日本格闘技界にどっぷり浸かったこの五年が佐藤を変えた、と言ってもいいように思います。

自分的には、森恒夫はけっして特異なパーソナリティの持ち主ではなく、環境や主義が如何様にでも人間を変え、また同じ「彼」を作り出すのではないか、と言う立場を取っています。
そして大義や組織は簡単に変容し、決してその責任を負わない……。「DREAM」の大義が親米路線に屈したとき、青木は川尻をも粛清し、やがて見捨てられた彼は自決の道を歩むのかも知れませんね。

そこらへん、魔裟斗の「当て馬」であることに自覚的だった佐藤と、組織に可愛がられていた青木とでは、また違って来るんでしょうね。
いやいや、考えだすと面白い! 次回も期待してます。
Re: ルシフ さんに
>> 佐藤は海外を主戦場とした五年前は、同じ山本戦では「心が冷えきっていた」と語りました。
> もし今回、仰られるように逆に怨念を爆発させて山本を葬るとしたら、日本格闘技界にどっぷり浸かったこの五年が佐藤を変えた、と言ってもいいように思います。
>
> 自分的には、森恒夫はけっして特異なパーソナリティの持ち主ではなく、環境や主義が如何様にでも人間を変え、また同じ「彼」を作り出すのではないか、と言う立場を取っています。
> そして大義や組織は簡単に変容し、決してその責任を負わない……。「DREAM」の大義が親米路線に屈したとき、青木は川尻をも粛清し、やがて見捨てられた彼は自決の道を歩むのかも知れませんね。

 そうした「普通の奴」が権力握った場合が実は一番やべえのかなあとも感じています(いや、一種の理想を啓蒙する思想にとらわれてる時点で普通じゃないか)。「自分らしさ」とか「人間的魅力」で上に立ったわけではなく、自らの思想に狂信的なパーソナルの奴が上に立つと血生臭くなるという。
 青木選手はやっぱ今エントリのアナロジーで行くとそうなる気配はやはり強いのかもしれません。

> そこらへん、魔裟斗の「当て馬」であることに自覚的だった佐藤と、組織に可愛がられていた青木とでは、また違って来るんでしょうね。

 格闘技団体でこれまで誰か特定の人間を祀り上げる事なしに存続した例もこれまであまり見られたこともなく、ある意味ではDREAMは「佐藤が祀り上げられた場合のMAX」としても見え、やっぱそれはそれで左翼性が強すぎてキッツイものになったろうなと。
やっぱ一番良かった形、というのは選手を祀り上げるのではなく、開拓したパイオニアを天皇にしたほうがバランスがいいのかなあ、などとPRIDEにおける高田延彦や、HERO.sにおける前田日明の存在価値を振り返ってしまいました。あれで「彼らの世界観によるリング」ということになりますよね?
 ということで「K-1MAX」も「魔裟斗推薦試合枠」というものを作って「純ユーラシアキックボクサー」の試合を組め!と。前カリスマの世界観による(ように見える)仕掛けをするとまた変わってくるとも思うが。


> いやいや、考えだすと面白い! 次回も期待してます。

技術解説を全て放棄した青木VS川尻予想が読めるのは、たぶん「オウシュウ・ベイコク・ベース」だけだ!!!!!あと実はオレはこの一戦どうでもよかったが青木真也を総括してるうちに盛り上がってきた!自らに向けた「煽りブログ」になってしまった(笑)
これからもよろしくお願いします!!
眠れぬ夜にこんな面白い記事を見つけてしまった。
連合赤軍を比較にするとは面白い

>「それは団体がどうあれ結局のところ同じ世界と闘うための日本の格闘技団体の同志ともいえる人間を、4万人の前で「粛清」した瞬間だったからだ。」

しかも青木は身内を粛清する時に最大のパワーを発揮する男とし、だからファンは不快感拒否感を受けるとは。
技術論ルール論より面白いです。

私これ読んで「やれんのか」で三崎が顔面を蹴り上げられてフラフラで退場しようとする秋山に、しつこく侮蔑や説教を浴びせてたのを思い出しました。あの時の猟奇的ですらある光景を、秋山のセコンド以外は晴れ晴れとした顔で見てたっけ。これもかなりグロテスク。
あれは身内ではなく、外敵の粛清という儀式を、教祖高田が見守る中で成功したからこそのカタルシスだったのでしょうか。感情移入した者の痛みには敏感で、それ以外には鈍感なんて人は意外と多い。
そう思うと秋山追い出しに成功した青木はかえってエネルギー失ったのでしょうか。

うーむ、生粋の格闘ファンでない格ヲタの私にとっては、逆にそういう魔物的な姿が青木に重なると今度の試合が楽しみなような怖いような、むしろ良い煽り記事になってしまいました。これ読んだの佐藤が記事通りの強さを見せつけた後だし。
Re: ボブサップ大好き (マジで?)さんへ
> >「それは団体がどうあれ結局のところ同じ世界と闘うための日本の格闘技団体の同志ともいえる人間を、4万人の前で「粛清」した瞬間だったからだ。」
>
> しかも青木は身内を粛清する時に最大のパワーを発揮する男とし、だからファンは不快感拒否感を受けるとは。
> 技術論ルール論より面白いです。

ほんまに有難いことです。リンクさせて頂いている 「K-1心中」様、「堕天使のコロッセオ」様、「One hit One kill」様のように、競技者でもある人間による優れた批評や、「かかとおとし」様、「銀ちゃんの毎日がHappy sweets(笑) days!」様、のように競技者ではなくとも深い観察と観戦経験による批評というものが見受けられる今に、生半可な技術論で自分は語るレベルには一切ないわけで(むしろ彼らから教わっている立場です)、もうすべて「見立て」として格闘技をとらえるスタイルとしました。

> 私これ読んで「やれんのか」で三崎が顔面を蹴り上げられてフラフラで退場しようとする秋山に、しつこく侮蔑や説教を浴びせてたのを思い出しました。あの時の猟奇的ですらある光景を、秋山のセコンド以外は晴れ晴れとした顔で見てたっけ。これもかなりグロテスク。
> あれは身内ではなく、外敵の粛清という儀式を、教祖高田が見守る中で成功したからこそのカタルシスだったのでしょうか。感情移入した者の痛みには敏感で、それ以外には鈍感なんて人は意外と多い。
> そう思うと秋山追い出しに成功した青木はかえってエネルギー失ったのでしょうか。

まだ「やれんのか!」のときは旧ソ連スターリニズムの再興みたいな感覚があって、特にPRIDEの象徴桜庭を汚したA級戦犯を帝国の中で処刑するという左翼全体主義物語としての熱は生きてたんですよね。僭越ながら「私たちがMMAについて知っている二、三の事柄」のエントリも参照していただけると「あのころのMMA」がどう受け取られていたのか?の謎を解く助けになるかと思います。

> うーむ、生粋の格闘ファンでない格ヲタの私にとっては、逆にそういう魔物的な姿が青木に重なると今度の試合が楽しみなような怖いような、むしろ良い煽り記事になってしまいました。これ読んだの佐藤が記事通りの強さを見せつけた後だし。

上に「連合赤軍」の映画がありますが、ぜひご覧ください。当時の再現に努めたものとはいえ、青木真也選手や佐藤嘉洋選手のような顔の左翼闘士たちがゴロゴロいるあたりは圧巻でございます。

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