オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


エドガーも日本に来るしロンドンで五輪もあるしということで、盲点にされがちなレスリング関しての雑記録

Category: MMA   Tags: MMA  プロレス  ロンドン五輪  ブロック・レスナー論  
 

 前にも凄く疑問に思ったから書いたけど、ここ日本で「プロレスを本当の格闘技にする」と言った俗に言うUWF革命から現在までに、選手側から実際MMAの場で結果を出すケースは多々あれど、表立ってメディア側などが技術論以上に土壌の違いみたいな部分まで言及しているのって、あまり見ない。

 「1976年のアントニオ猪木」はじめ日本のプロレスの歴史を事実関係から編み直す柳沢健さんのいつかのインタビューだったか、UWFや新日本の「強さ、格闘技術」といった部分の師匠であり、神様と称されたカール・ゴッチは日本のアマレスの方面にもアプローチしようとしていた、というのを読んだ記憶があるし、SRCも停止しちゃったしこの流れもなくなっちゃったんだと思うけど、戦極の日本総合格闘技協会はレスリング連盟協会のトップが会長となっており、割と大澤茂樹選手や臼田選手のようなアマレスの実力者がプロ格闘技MMAに進出してくるという流れもあったりするなど、意外に干渉している側面は数多いのに表立たねえよなという感慨の雑記。





 さて冒頭のグレコローマンレスリングの試合のダン・ヘンダーソンなのだが、現行のUFCをある程度見なれた目線で見てると、MMAの中でも組み技の攻防はちょっとわかり辛さとかあると思うんだけど、その部分では腰から下への攻防が認められていないグレコが脇を指してクラッチを取り合うことや、相手を崩してバックを取るなどの攻防や技術がわかりやすく見られるように思う。この技術がMMAでの金網際での組みの攻防などに分化していったのだろうか?みたいな部分も込みで、組み技の技術体系ってことでは一番理解しやすそうな気がする。

 この動画の試合では負けちゃったけど、いかにダンヘンのグレコの技術や身体に染みついてる動作がMMAに生かされてきたか?の片鱗も結構見えるというか。この組み技技術をボクシングやムエタイにミックスしていってる選手もいるのだろうと。



 次は全身へのアタックが認められる、フリースタイルルールの試合で、去年のアメリカNCAAの149ポンドの階級の決勝の試合だ。149ポンドはおおよそ67・5キロの体重であり、MMAならライトかフェザーの体格に当たる。

 この試合見てると意外にMMAのフリースタイルのトップ出身者って、けっこうこの時代の動作かなり入ってたんだなと感じる。ジョーンズとかコスチェックとか距離作るために手を前に置いてるシーン見かけるわけなんだけど、あれはフリースタイルで相手の距離にさせないよう頭を押して突き放す動作が元にあるのか?とか、あとジョーンズがランペイジ戦で見せてた謎のはいずりムーブも、この動画の黒人選手が行っているように実はあれタックルのフェイントとか圧力とかいう意味だったの?なんて思う。

 いくつか試合を見ると、やはり許容される動作が多いだけに動きっぱなしでこれはホントにスタミナいる競技だぞと思わされ、特にこの円形の試合場と言うところで休まず動き回ることと空間や距離の認識の仕方なんかもかなり影響あるのかもなあなんて思う。ほらオクタゴンはあの広さでしかもリングのように詰めるコーナーが無いわけで、オクタゴンを考案した映画屋ジョン・ミリアスのデザインが巡り巡ってこれほど向こうの組み技屋が生きる形になったのか、なんて思いもする。



 またKyle Dake選手(カイル・デイク選手と和訳すべきでしょうか)のおととしの試合だけど、この試合もかなりUFCの既視感のあるシーンがある。というのも、相手の首を抱えてもう片方の腕で相手の足を刈るタックル、あれはエドガーvsメイナードで見られたそれで、しかも倒されても絶対に振りほどいていって立ちあがる技術と身体能力がある。それもまたエドガーvsメイナードや、ベン・ヘンダーソンvsクレイ・グイダで見られたものだ。

 まあしかしこのカイル選手みたいな選手が次々とMMAに転向し、UFCで結果を出しているのを見て、やっぱボクシングからムエタイの立ち技技術とかグレイシー一族ショックでのブラジリアン柔術のグラウンド技術、サブミッション技術の研究とか、選手の強さの面で煽るにしてもハイライトにしやすい面があるんだと思うが、こういう寝かせられない・組んでも外されるレスリング選手のトップの強さを消化しきれなくてボクリングとか言い出したりしてますなあと。

 しかし試合展開に起伏が生まれにくいことが起きるというのも確かで、塩試合研究という危険な研究視点でしょっぱくなる確率が凄く高くなってしまうのがNCAAトップレスラーvs柔術の組み合わせで、しかもお互い決めれるくらいの打撃技術や経験が薄い場合というもので、柔術側は組みたいけど外されるし立たれる、下から攻めようにもそこからの逃げ方を熟知されてて攻めきれない、などの組み技の差でかなりアドバンテージ取られてしまっているケースが散見される。

 この前のデミアン・マイアvsワイズマンというのがまさにそれで、オールアメリカンのワイズマンをグラウンドに持ち込むのは容易ではなくそこで負けていってしまったわけで、打開策を立ち技技術の向上に向けているのだとも思うし、ヘビー級だから勝手が違うにしてもノゲイラも本当にミアをダウンさせるくらいまでに技術をシフトさせたと思う。

 青木選手の意見だったとおもうけど(まーた曖昧な記憶発言です)、柔術技術とこうしたレスリングの組み技をミックスさせた「アメリカン柔術」という言い方をしていてなるほどと思い、それを実践しているのがジェイク・シールズだという。ダンヘンやメイヘムを完封していた試合から、それもかなり納得な話。




 というわけで締めはWWEでもトップになりUFCでもそのレスリング技術とフィジカルを遺憾なく発揮させ、チャンピオンとなったブロック・レスナーのレスリング時代の試合。

 レスナーという最大の結果を持って、日本の「プロレスを格闘技にする。古代のパンクラチオンに戻す」という新興格闘技革命の流れの完全な穴が全てそこにあるというのがわかるのだが、なかなか今になっても実際のレスリング側の強さの印象というのは更新されきらないようにも見える。

 MMAは引退してしまったレスナーだけど、MMANOISE様の記事によると、なんとこれから柔術の最高峰であるムンジアルやアブダビ・コンバットに出場する可能性もあるのだそうな。

 NOISE様の記事中の「柔術黒帯であるゴンザガを極めた噂」というのがあるが、あながち無理なわけでもないように思われ、まあ柔術着ありのスパーではないと思うけと、噂を丸のみにするならあのレスリングのフィジカルとキープの能力がグラップリングにてアジャストされた場合、レスナーのあのカーウィン戦や最近の川尻選手やソネンvsスタンの決め技になったような、肩固めでの一本を取ったのではないか。と想像される。

 レスリングのトップを来た者のが世界最強である、ということの実証を行い続けているレスナーが寝技最高峰の舞台にチャレンジするというのは大いに乗れる話である。

 最後にレスリングのWIKIより、「なぜ柔道などのようにプロ化への転向の際揉めるのにレスリング業界はそこまでの事は無いのか?」という問いへの答えを置いて、ロンドン五輪もレスリングはどうなるやらということで楽しみな視点がまた増えたということで締める。

この競技はプロレスと区別するために"アマチュア"レスリングと呼ばれることが多いが、国際レスリング連盟 (FILA) をはじめとする競技団体側はその言い方は避け、単にレスリングと呼んでいる。その理由はこの競技は元よりプロレスラーやプロ格闘家の参入に制限がなく、プロフェッショナルとアマチュアの区別がないためである。




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Comments

JDS☆ガール読モ目指します☆
個人的にMMAの試合を見ていて『このレスリング技術は凄い!』と感じたのは、2009年UFCのメイナードVSジム・ミラー戦で、ミラーの執拗な片足、両足タックルを金網際で踏み留まってディフェンスしたメイナードの粘り腰と、デメトリアス・ジョンソンの高速タックル、ソネンさんがブライアン・スタン戦で見せた垂直落下式ボディスラムです。
MMAにおけるレスリング技術というものは、いわば野球におけるバントや守備でのファインプレーといった、公式記録には残らないけど、試合の流れを作るために必要な『いぶし銀』の要素として捉えながら観戦すると興味深く見ることができます。悪く言えば『つなぎ』の要素なのでしょうが、例えばクラッチを上手く切った後の際の打撃でのKO劇や、TD後のサブミッション勝ちといった、KOや一本へと繋がる伏線としてレスリング技術がフィーチャーされる事もありますし、またそれを見事なまでに選手達が試合の中で実践している近年のUFCの進化は、非常に目ざましいものがあると感じています。
Re: 銀玉さん
試合のシーンということでレスラー系統でうおーすげえなと思わされたというと
ドミニク・クルーズvsデメトリウスでなんとジャーマンスープレックスやってはる!みたいなのとか、
最初期UFCはグレイシースゲエスゲエの時代ですが実はグレコやフリースタイルの猛者である
ドン・フライやマーク・コールマンなどが組み技も寝技もド素人をあっさり組み倒してるというのも
今見ると痛快ですね。

>>JDS☆ガール読モ目指します☆

高柳「・・・・・なんですかねえ、この、砂漠を歩いていたのに落石事故にあったようなといいますか高阪さん?」

高阪「あのですねー、これは滑るという”怖い経験”を通過してないから書いてしまったんだというか」

稲垣「中高生の時にゲームの話でなんとか間を持たしてた人特有の感じもありますね」

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