オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


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金網への見立て UFC日本の1秒間と、PRIDE崩壊後の5年間(前篇)

Category: 米国基地   Tags: MMA  UFC  本ブログの総括編    
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<<UFC JAPAN 見立ての格闘観戦記録とブログ回顧・前篇>>




 「オウシュウ・ベイコク・ベース」というタイトルは、2年前に五味がUFC移籍初戦にてケニー・フロリアンと対戦、そして青木がストライクフォースの王座戦にてギルバート・メレンデスと対戦すると言った、当時の日本のMMAの対称的で代表的な二人の選手が偶然にも同時期に挑戦し、そして敗北したあたりから噴き出したケージを導入するかしないか、全てを北米基準にするかどうか、それとも日本には日本のやり方の格闘技があると割り切るのかなど、はっきりと格闘技バブル崩壊以後、米国にイニシアチブを握られた時代の総合格闘技の行く末に対して、また、FEGが危機的になることによってK-1から欧州のイッツ・ショウタイムが立ち技方面を再編するのかといった、独自発達してきた日本の格闘技史が、その当時マイブーム(苦笑)だった、様々なセクションでの「近代を成立させた欧州と米国に差し挟まれる日本」みたいな見立ても込みで、ここに来て近代を先導してきた欧州と米国に再編されるのか?という気分から付けたものだった。

<<五味vs光岡の試合の1秒間>>

 これは2005年ごろで完全にストップしている試合であって、リングでやってる試合みたいに見えた。それはこの後のメインと比較すれば一目瞭然だろう。五味選手は多分タクティクスも練習法も意識も打撃もPRIDE全盛期以来マジで何も変わってないんじゃないかと思った。全力で仕上げて、基本PRIDE武士道時代前後という。

 前回に試合の処理速度みたいなものがあって「軽量級の魅力はスピード」とはMMAで1秒間に行われる、必要とされる数々の攻防の動作の速度と精度、密度の量じゃねえの?と思ったんだけど、もう少し細かく言うと、ボクシング・レスリング・柔術の技術のミックスに加えて、オクタゴンを生かしたフットワークやボディワークを多用した広い距離の作り方と、それらを持続させるスタミナで判定できると思う。

 そういう部分試合をで見ていて、1秒間でのお互いの攻防の動作を見るに、ほとんど足を使えていない二人の試合は、おそらくはPRIDE時代から変わらないだろう五味の攻め手よりかは、MMAの処理速度が高いはずの光岡が見切って適切な打撃を当てて、一本勝ちを狙えただろうに仕留め切れなかったという展開は悲しかった。あの形の一本取れたらサブミッションオブファイト賞取れたのに!

 光岡選手、負け方もあれは無いだろう、動いて逃げられたろうとしか思えず、千載一遇のチャンスを落としたってのこれは最悪でしょう。スカ勝ちといういい結果に見えるが、本当のところ二人の選手の底が見えかねないと言う頽廃的な結果。



 正直言うとそういう近代化どうのうんぬんの側面での見立ては格闘技に合うかどうか、格闘技でなければならないのかという突っ込みを受けたら何にも言えないものだったんだけど(笑)、特に格闘技は時代の質的な変化を強く反映するジャンルであるとか、始める前によく読んでいた評に「格闘技が持っている物語性喚起の強さ」というのもあるという部分を読み、じゃあ今の格闘技から何が見出せるのか、格闘技というジャンルの反映の強さとはいかに?を軸にブログをスタートさせたのだった。

 2年前当時、イニシアチブを取っていたはずのK-1、PRIDEが崩れ、揺れる日本格闘技界に対してのUFCを「黒船」とかGHQとかダナはマッカーサーだとかの言説が溢れ、じゃあ今後行われるだろうUFCの日本進出はアジア戦略の拠点となる米国基地的なものになり、ならば金網は鉄条網か。という見立てによって、タイトルを決めていったのを思い出す。今初期の読み返すとうわあ批評の命中率がかなり悪いなあとはやっぱ思うし(やっぱ批評には厳然として打率みたいなものが存在する。リテラシーの高さと悪口の上手さでそれが大体決まってくる)、普遍性の足りない低レベルのエントリもかなり作ってしまったなとも思ったりした。

 初期はそんな時勢を反映したもので、その年の内にUFCが来るとかいう噂もあったりしたから「米軍基地」的見立てによってエントリを作ってきたが、こんなに遅くなるとは思わなかったがようやく巡り巡って日本にてUFCが開催されたのだった。

<<KIDとヴィヴィアンの1秒間>>

 いまやこの手のスタイルは基礎技術とすら化して、うようよUFC軽量級にいるけど、やっぱ日本人で体格差を大きく埋める多彩なフットワークによるサークリングや打撃の出入りを駆使した闘いを見せてきた代表はKIDだろう。たとえ主催者側にプロテクトされてたなんつってもレスリングベースのその動きと距離感を武器に、体格差を越えた奇跡的なKO勝利を数多く生んできたと思う。

 やはりヴィヴィアンは格の落ちる相手とあって、デメトリウス戦のように攻めあぐねるような相手ではなく、いつになくKIDの伝家の宝刀的な踏み込みの右が切れており、ヒットして一気に追いたてるシーンも遂にUFCで訪れるんだが、ここでボクシング的に的確にガードの隙間を打つ、例えばアッパーを打つなり、テンプルを狙うなりしていれば倒せたのか?と思った隙に逃れられ、なんとヴィヴィアンにカウンターを受けてしまう。それがあの一本負けに繋がっていってしまった。

 とてもいい仕上がりに見えたのにこの敗戦の理由は何なのか?

①追いこみでのボクシングテクニックの詰めの無さ。これまでにああしたシーンの経験が実は無かった?
②KIDの攻め手が踏み込んでの打撃に寄りすぎ見切られやすく、カウンターを受けた?
③KIDは打たれ弱くなっており、実はキャリア上のダメージの蓄積?それを込みでの戦略の練りの足りなさ?



 ついに現実になった日本での金網の中で見立てられるものは何か?まず初めに、ここは選手の競技能力に関してのことであるが、面白いことに選手の欠場によって急遽代理で出場することになった修斗ランカーの田村一聖選手や光岡映二選手などの登板によるマッチメイク全体の配分によって、偶然にも興行全体で大体の日本格闘技の現在と現在のUFCとのコントラストになったことだと思う。

 というのも、例えば田村一聖vsディエカンというのは例えば日本格闘技では様々な団体があり、そこのチャンプやランカーは世界トップ団体のUFCにてどの程度通用するのか、修斗のランカーはどのくらいなのか?といった興味を補完する内容であったし、逆に修斗ランカーだとかUFC契約選手だからとか肩書きは関係なく、選手単体の競技能力ということでは、UFCのアンダーカードでも闘えるレベルは実のところものすごい数がいるのでは?ならばいかにUFCと本契約を結ぶに至るのか?という疑問も持った。(このあたりの淘汰を見るのに、TUFがリアリティーショーしつつ機能しているのかもしれないが。)

 このあたりは格闘技界に関わっていた長尾メモ8さんのUFC感想で日本の団体の傾向を指す「プロモーション7割・実力3割」の問題を取り上げつつ、「もうDEEPや修斗のチャンプ程度ではUFCは取ってくれない」というエントリが言及していると思う。

 五味vs光岡の興行での意味は完全に2005年時のPRIDE武士道の時点の試合内容が切り取られ、この興行に張り付けられたようにしか見えず、これは石田や進歩する前の川尻を下したときの内容と見え、時代の質的なレベルの変化を理解させるコントラストに、残念ながらなってしまっていた。

 
<<岡見vsボッシュの1秒間>>

 現在のようにMMAの基礎レベルが向上している現在、技術や戦術の最適化が進むことによって拮抗して行き、最終的に体格差によって差が分かれていくケースが見え始め、各階級にて淘汰が進むことで、無論個々では事情が異なるだろうが選手の階級変更が多く見られるようになった。

 アンダードッグとして見ていたボッシュであったが、蓋を開けてみればもうこんな体格の選手がミドルにいるのかと思わされ、岡見と比べてその体格差は明らかであって、それに加えてオールアメリカンのトップこそ獲ってはいないものの、レスリングの実力者でもある。1Rでも岡見がペースを掴むんだけど、そこでの打撃もヒヤヒヤさせられる部分があったというか。

 そんな体格差とバックグラウンドを持つボッシュを2RにてMMAにて発達しただろう技術体系・金網でのレスリングで組み勝ち、そしてテイクダウンしマウントにまで行った岡見は、改めてここまでUFCで勝ち星を挙げたことがうなづけるものすごく強い選手であることを思い知らせた。(マーク・ムニョスのようなとんでもなくレスリングが強い相手のタックルも防いで完全に打撃で制してる時点で相当に組み技の強さがMMAにてミックスされているのが分かるが)

 しかしそんな岡見とボッシュの技術差が垣間見えたと思うテイクダウンの攻防で3Rのあの結果に繋がってしまう、体力の消耗があったのだろうか?なんて見え、やはりあのギロチンでかなり消耗させられたというのもあるのだろうか、また体格差のある相手との組み技での争いもまた、消耗の一因であるのでは?と思った。ここで「岡見は疲れているから行け!」との指示出したボッシュ陣営もすげえが(単純かね)、最後のあのクリンチアッパーなど体格差も関係してねえかな・・その前に効かされた打撃を受けたのが大きいと思うけど同じような体格での闘いだったら逃げられたのではないか?、なんて思った。(ここはわかってない)

 明らかにMMAの完成度に差がある両者であったのに、こういうものすごく嫌な所で差が分かれるマッチメイクを組むズッファの恐ろしさが身にしみる内容だった。




 時代の質的変化が目の前で実現されていることを見立てる上でこれ以上無い興行なので、鬼のように長くなった(笑)ので後編にて。前篇のK-1・PRIDE時代のエースらの試合や、日本人選手の急遽登板で浮かび上がった部分とのコントラストがメインにて明確になっていく。(はず)




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