オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


ヒョードル最後の闘い・オウシュウベイコクベースのヒョードル記事ベスト版

Category: テーマのベスト   Tags: ヒョードル  引退  
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 ヒョードル対ペドロ・ヒーゾの試合を観た。オレは見ていて両者に現代MMAのディシプリン(訓練、鍛錬、修養、などの意味を持つ英語。躾、規律、風紀、統制などを称した言葉で、現在のムードを説明するのに使いやすいので今後この言葉を使っていきます。上記より転じてSMプレイにおける、ある種のプレイを指す用語で懲罰、調教、懲戒、折檻をも意味し・・・おっと話がズレた)が構築し切れていないのが見え、やはり1,2世代前の規格のようだというのは否めない。ヒ-ゾがあの体格差やリーチ差を上手く使えて無かったのも寂しかった。

 ここでやめるというのは残念だけど納得だし、続けるにしても、もはやディシプリンを構築しているUFC上位の人間に勝つのは適正階級に移行したとしても難しいと見え、それ以外の非・UFC系興行でも勝ったり負けたりを繰り返すのでは。という経歴になりかけるところで降りた。賢明だ。だがオレはヒョードルには賢明な選手程度の終わり方をして欲しくは無かった。


ヒョードルと引退
エメリヤー・エンコ・ヒョードルのカウントダウン

 ヒョードルの引退時期に関しては「政治家になるのでは」といったあたりから、もはや成立し得ない神話のような選手として、MMAの一つの象徴となったまま引いていくというのを望んでいたのだが、そうはならなかった。そしてあのヴェウドゥム戦に至るわけなんだけど、このあたりからどこか、当時のヒョードルの経歴や価値からすればできれば避けて欲しかった展開が試合や経歴と共に続く。

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エメリヤー・エンコ・ヒョードルのカウントダウン・Ⅱ/VSファブリシオ・ヴェウドゥム/ゼロ年代凍結の光景 

最強幻想」の歴史が途切れようがどうだっていいが、こればかりは引き継いでくれるな

 実際ヴェウドゥムからの負け方もどうにもらしくないという印象がつきまとっていたし、以降の敗戦からは、競技能力的には現代MMAのディシプリンに適応していくことを望んだり、または構築してしまったネームバリューによって陣営に引っ張られ続けるのでは(ホントはそんな単純な問題ではないと思うしあんまり分かってない)、という危惧を抱いたりと、総じて一流選手以上であった選手がただの一流選手にスケールダウンしてしまうこと、つまりは価値が下落する様を見せられること自体がありがちな一選手の終わり方を見るようで、それが腑に落ちなかった。

 でもこんなことを思うのもオレが井上義啓から紙プロに至るまでの日本のプロレスの批評文脈である人間力や幻想といった言葉に代表される価値基準によってヒョードルを見ているゆえで、正直ここまでの記事で書いてある「闘うな」とか「引いてくれ」という、見方によってはものすごく乱暴な言葉を書いているのも、もうUFC最前線時代になってそれが成立しないのではと思っていたからだった。


ヒョードル最終章・近代MMAの死・やがて哀しき2000年代

 今はもう典型的な日本のプロレス批評の文脈で語ることは行き詰ってると思う中で(紙プロ分裂以降は、批評に関してアカデミックなレベルの視点があり、ある程度コンテクストで語れる菊地成孔氏がエース。という悲惨な現状。ボクシングなど世界の興行格闘技全体から比較するとかやらないから完全に批評の命中率が落ちてると思う。)、ヒョードルというのはそういう意味でも最後の存在だった。
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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