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ウォール街の落ちこぼれみたいな算数で、MMAにリーマンショックをもたらそうとしてやがるんだ

Category: MMA   Tags: UFC  グレッグ・ジャクソン  ジョン・ジョーンズ  チェール・ソネン  
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 ダンヘンの怪我による欠場からのジョーンズへの代わりの選手をソネンなどが名乗りをあげるも、ジョーンズが拒否したことでメインが成り立たなくなったおかげでUFC151の興行ごと中止になったニュースがここのところで一番でかい失態になっている。

 が、オレはその周辺の色んなインタビューを見るに、これまでもずーっとひっかかっていたけどちょっと書くチャンスがなかったので、これを契機に現在UFCの一翼を担っている一派について書いてようと思う。それは現在のUFCの競技能力のフラッグシップをとっていると言っていい「興行格闘技のグレッグ・ジャクソン」です。


 

 興行格闘技とは実に矛盾を孕んだジャンルであるのは間違いなく、ショービジネスでありながらスポーツであり、いつもそのあたりの折り合いで揉めることがある。興行と競技。スターか試合内容か。ジャッジにしても主観的(ダメージやリングジェネラルシップで見るか。)であるべきか客観的(データとして残る打撃の総ヒット数やグラウンドでのキープ率などで見るか)であるべきか。のような。

 現在のUFCがなにより最前線にいるのを証明しているのは興行である以上覆しがたいこの矛盾しちゃってる要素を止揚していこうとしていることであり、各階級にPPVを売り上げるスターを配置しつつ興行と協議内容をつめていくという、当然のように見ているけどもちろんそれは常にギリギリの綱渡りみたいなものであって、まずUFC151中止の顛末を眺めるに改めてUFCもギリギリのラインで成立していることを確認させるものだったと思う。

 しかし、今回のジョン・ジョーンズのソネン戦への打診を断るよう進言したというのがグレッグ・ジャクソンであるというのを見ていて、どうも選手サイドにて興行格闘技の矛盾のギリギリのラインに屹立しているのこそ、まさしく彼のチームであるということを確信したのであった。(これもまた、「改めて」とつけるべきか)




 グレッグ・ジャクソンの何が興行格闘技のギリギリのラインにあるのか?それは極めて厳密なリスクを処理した計算による戦略によるスタイルであり、それによって選手の勝率の上昇が挙げられる。そしてそうしたスタイルの土壌にはGSP、ジョン・ジョーンズら王者をはじめ、ディエゴ・サンチェスやシェイン・カーウィン、暫定王者となったカーロス・コンディットなどそうそうたるメンバーが揃い、そしてUFCの興行を牽引するスターを輩出していることだ。

 人間風車/北米通信『MMA UNLEASHED』様より
 90年代初頭に、ジャクソンはそれまでの研究結果に基づき、「ガイドージュツ」なる流派を立ち上げる。ベーシックな打撃に、グラップリングとレスリングをブレンドさせたものだ。当時は一つの格闘スタイルに特化した選手の全盛期で、複数の格闘スタイルを融合することは珍しかった。所属選手の勝率は上昇し、UFC人気が高まった頃には、ジャクソンは試合で勝つことに完全に夢中になっていた。

 UFCでますます勝つためにジャクソンが頼ったのは、友人のジム・ダドリー氏だった。氏はニューメキシコ大学の数学の教員である。「最初にグレッグは、フラクタルを教えてくれないかと言ってきたんだ」とダドリー氏は振り返る。
「それからゲーム理論だった。格闘技とどんな関係があるのかはさっぱりわからなかった。おかしなことを言うなあと思った。でも徐々に、数学はこんなことにも使えるのかと、僕の方が驚かされることとなったんだ。グレッグが格闘技の試合におもしろいパターンを見いだしているとしても不思議はないよ」

 ジャクソンが探していたのは、オクタゴンで最終的に勝利につながるムーブやポジションの順序なのである。ジャクソンは格闘技を、勘と度胸の世界から、数学と論理の枠組みの中に取り込んでしまった。ジムにいても、ジャクソンはオクタゴンのエプロンから離れようとしない。傘下の60名の選手の練習を毎日ほとんど全部眺め、繰り返しスパーリングをさせては、メモをとっている。練習を見ていないときには、オフィスのノートパソコンで古い試合の映像を見ている。机の上には、アインシュタインと、論理学者のクルト・ゲーデルの写真が飾ってある。所属選手とその対戦相手のゲームの木を照らし合わせて分析することで、ジャクソンは次の試合の展開や試合時間、相手がどのラウンドでどんな動きを仕掛けてくるかを予想する。対戦相手が持ち得ない、非常に有利な情報だ。



 少なくないファイターが以上のようなジャクソンのスタンスを批判するのだが、しかし格闘技において圧倒的な「勝利している」という結果がある以上これを覆せない。GSPが怪我をする前に王者に君臨していたころに「MMAを10年先に進めた」という評価があるが、これも振り返ればジャクソンが構築したこの手法によるところも大きいのだと見える。

 以上のように、徹底したデータ計算による試合の構造解析とそれに伴うリスクヘッジを行った戦略の構築というのは他スポーツでは例えば「マネーボール」というメジャーリーグの書籍・映画などが詳しく、競技力のグレードを上げるエンジンの一つとなっているには違いなく、まず第一にジャクソンが先進的であるのはその点だ。




 その徹底したリスクヘッジのスタンスでありながら、ジャンルを牽引する団体の顔となるスターを生み出しているという点(まあジョーンズは規格外にしても)において、MMAのレベルの前進とともに矛盾のギリギリのラインに立っているかに見える。もっというとMMAという競技の構造のブラック・ボックスの部分をジャクソンは見通してるんだろうなと思う(といってもUFCルールでネバダ判定基準であるけれど)

 ジャクソンが接触している矛盾ギリギリラインと言うのは試合のスタンスだけではなく興行と団体との関係みたいなところにまで接触している。UFCは興行格闘技でありながら契約した選手に保険を適応しているというほど、かなり選手を大事に扱っている処置を行っているわけで、逆にいえば興行主の側からすれば、選手サイドが受けるリスクに対して極めて冷静な判断を下したと言っていいジョーンズとジャクソンの判断と言うのはお前らあれだけの待遇を用意しながらその判断は何だ?という、もうベタなまでにわかりやすい興行側と選手側の立場上の矛盾みたいな奴だ。こんなもん何万回も繰り返されたものでニュースを見る側の立場と感情(あなたが社会でどんな立場であるか?っての)によって責任を誰に置くのかで変わるので明確な答えはないという奴。

 WWEがよくやってるある問題をトリガーに発生する雇用主と従業員の対立というのはビンスとストーンコールドが前面に立ってたアティテュード路線時代なんかを代表とするカリカチュアライズは、興行というもののギリギリな部分さえ脚本化して演じさせてるとも見えるんだが、リアルファイト売り物のUFCらしく興行主と選手の対立なんかも「ジョーンズが引き受けなきゃUFCから解雇」つったりして泥仕合ぶりが半端じゃないのだが、それでもズッファとジャクソンズMMAのギリギリのラインをある男がつなぎとめてるかのようでもある。チェール・ソネンだ。

 もう完璧にピエロと化したとしか思えず、ジョーンズ挑戦のニュースを楽しく見ていても実際の試合で勝負になるのかは疑問と言う人が多いと思うが、それでも後味の良くない大会中止の間を道化が持たせているのは確かだ。

 オレはジョーンズ批判よりも確実に北米MMA(とりあえずルールの背景上、こういうしか)のブラックボックスに触れているジャクソンに対してこう言うべきなのだ。 「ウォール街の落ちこぼれみたいな算数で、MMAにリーマンショックをもたらそうとしてやがるんだ!!」と。

 今適当にオレが妄想で思いついたセリフながら気が効いてると自賛しつつ、実際にリスクヘッジの意識による試合内容から選手の進路の問題に至るまでの処置が興行側が求めている部分と相反していくには違いなく、あるラインでは興行を殺す。という皮肉さ。勝利という結果によって覆せない彼のスタンスに対しての、理性で尊敬はしても感情的な部分で不快感があるという2つの感想がある。
 
 つまるところここまで長々と語って何が言いたいかというと「ダンヘン、怪我すんな」ということである。
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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