オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


GSP対コンディット・その後ろのグレッグ・ジャクソン 現代北米MMAの極限

Category: ウェブ線上の批評   Tags: MMA  UFC  GSP  カーロス・コンディット  
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 グレッグ・ジャクソン型の完全にリスクヘッジを念頭に置いたうえでの最適な戦略に加え、そしてMMAに必要なボクシング・レスリング・ムエタイ・柔術といった格闘技を完全にいち技術としてつなぎ合わせ昇華させた現代MMAを習得した者同士であるGSP対コンディットというのは、現在のUFCの構図の中では極限の北米MMA的な試合に見える。その極限とは「MMAのスポーツ化」みたいなものの最大値みたいなもので、この試合はその分水量のように思えるのだった。


 ここのところの各階級のチャンピオンシップのほとんどは、とりあえずジョン・ジョーンズを別格としてブラジル勢の多くが制覇してしまっているわけで、GSPとコンディットの試合のような、MMAの戦略と技術の構造みたいなものがバリバリに見える試合というのはウェルター以下の中・軽量級のチャンピオンシップでは顕著だ。

 その現代MMAの構造を先駆的に作り上げたのが良くも悪くもGSPであり、そしてグレッグ・ジャクソンである。なので、その門下にいるGSPとコンディットの対戦と言うのは意味を中心にこの試合を俯瞰すると、数々の答えのあるMMAを西欧スポーツ的な構造と分析によって解釈したものの最極北の構図であるように思う。

 同じこと何回も書いてる気がするけどこれはちょうどアンデウソンみたいな(みたいな、と書きながら他に比較できる選手がいるわけでもないけど)現代MMAの構造で闘うよりかは身体的な直感に頼った強さのように見える南米ブラジルのMMAと対置する形であり、正直スペキュタキュラーな試合になるかというとそうはならない。北米現代MMAが優れた瞬間を見せる時ってのはアンデウソン的な「こんな勝ち方は想像していなかった」というものではなくiphoneやwindowsの新機種が旧機種を圧倒して入るのを見せるというのに近く、実際GSPがマット・ヒューズを撃破した試合内容の構図というのはそうした意味の方が強い。

 なのでGSP対コンディットはひっさびさにブラジルっぽさの絡まない、純粋な北米にて研究が進むシリコンバレーの最先端技術の一つ、なのかそれとも最先端はフランクエドガーやデメトリウス・ジョンソンなどが手にしていて、あるいは旧世代になる試合なのかという試合だと思う。GSPも「パウンド・フォー・パウンドはエドガー」という発言を残していたりと何かと世代交代の気配というのが振り返れば見えかねないところがあるんだけれど。



 

  さて糞真面目に試合予想をしてみると、両者の戦績の比較として「どちらがより勝ち星を上げているか」ではなく、やはりここ1~2年間の間で一体誰にどんな風な勝ち負けを残しているのかというのが判断のポイントだと思う。

 そういう意味ではコンディットはその実ウェルターでもコスチェックやフィッチのようなレスリングの能力の高い選手とUFCでは闘っておらず、GSPとの試合で初めてどのくらい対応できるのかが見られるのだと思うのだが、2010年にウェルターで伸び盛りのローリー・マクドナルドとの試合があったが、あの時にはラウンドのほとんどをグラウンドに持っていかれポイントを取られていたのだが、試合終了前に逆転KOしたという内容で名勝負を生み出しているのにあんま評価されにくいコンディットの性質を示すUFCでの代表的な試合であるが、これは判断材料になる試合だったと思う。

 そこでGSPなのだが復帰戦でどれくらいこれまでのチャンピオンシップで見せてきた、数々のレスリングの猛者をもテイクダウンしてしまえる技術とタイミングの切れが実現できるのかであり、オレが試合内容でのポイントとなるのはそこなのではないか?と思う。もしも本調子に仕上げられてないならば、数々の隙をついたKOを生んできたコンディットはそこを取りこぼさないだろう。

 それに加えてまずスタンドでの制空権の取り合いといった技術は二人ともウェルターで屈指であるし、やはりスペクタクルな試合にはなり辛いというのが予測でき、そこでグレッグ・ジャクソン流の戦略のなかでお互いが使えるカードを如何に出していくのかという部分がこの試合の緊張感ある部分なのだと見ている。
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

 グレッグ・ジャクソン型の完全にリスクヘッジを念頭に置いたうえでの最適な戦略に加え、そしてMMAに

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