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アルドvsエドガー 北米と南米の間は騒がしくなるか?と思ったら

Category: 「見立て」の格闘観戦記録   Tags: UFC  MMA  フランク・エドガー  
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<<ジョセ・アルドvsフランク・エドガー 北米vs南米見立ての格闘観戦記録>>

 さてUFCではその進歩のコアの所に北米vs南米の相克があるのは確かで、古くは日本の柔術や武士道といったものまでをを何故かブラジルにて消化したグレイシーと、MMAがこうして根付く以前はレスリングの高い実績を持っている選手がプロになる場合プロレスしかなかったころにスバーンやシャムロックらプロレスラーが相対したという初期から、現在のアンデウソンやリョートらがチェール・ソネンやダン・ヘンダーソンと相対することで生まれる試合の意味の強烈な強さまで繋がっていると見え、UFC第二の市場としてブラジルの位置がこうまで高くなっているのも含めてジャンル前進の原動力になっている構図である。


 しかし、「アンデウソンvsGSP」に勝るとも劣らない北米vs南米のチャンピオンクラスの対戦であるジョセ・アルドvsフランク・エドガーのフェザー級タイトルマッチは、いざ試合が終わってみるとそうした北米と南米の土壌や歴史といった意味が激突した決闘という感じがあまりなく、またアルド防衛という結果だが明確な勝敗を感じるよりもむしろ両者が本気を出し合って引き分けた、という印象だけど、これを「北米vs南米が激突して、そして引き分けた」という感じも無い。


 というのもやはり今のUFCの中で、実質複数階級の人間と試合していたと言えるほどに体格の違う選手と闘ってきたエドガーの特異性というのがそういう意味の闘いの構図から離れるんだと思う。





 ジョセ・アルドのローキックに加え、下がりながらでも打てる強い打撃とか「ノニト・ドネアかよ!」とさえ思わされ、アルドが改めてすげえなと思わされたのはこのスタンドの水準。これでかなりのところエドガーのステップインからの打撃ORタックルのスタイルを潰していると見え、実際そのスタイルでエドガーの制空権を取らせず前半1~3ラウンドにポイントをリードしていたのが判定に影響を与えたと見える。
 
 しかし実際の試合の印象はというと後半ラウンドにてエドガーが気迫によって自らの制空権に持っていっていくあたりの流れの高揚感のほうに持っていかれる。判定後の観客のブーイングなんてまさしくそういうことだ。まーこれは印象が先立っているし、実際タックルを取り始めたり、アルドのローに合わせてキャッチしたあたりからアルドがローキックを出さなくなってきたのもあるのでエドガーのタクティクス通りでもあるが。


 北米性で象徴的なのはとんでもなく深いレスリングの土壌の上にMMAを構造・体系化してそして普遍的な「スポーツ」に持っていっちゃうということで、それを推し進められるのが結局アメリカだよなあということでGSPが最も象徴的な選手だ。

 北米vs南米の基本的な旋律はそんなガチガチに体系化構造化して強固でマッチョになってるそれを南米が隙間を縫うかのように潰す。が多々で去年の「アンデウソンvsチェール・ソネン」なんて本当に意味の激突の方が試合も上回ったくらいだったが、実際エドガーの試合内容ってどうしてもGSP的なそれではなくむしろ逆でそのスタイルの柔らかさや序盤にテンポを掴み切れてないところで一発もらってしまう脆さと、そこからの気迫で追い詰めていくという姿勢などなど類型的な「北米」の強硬な気配と一線を画しているのである。なのでアルドが体系化構造化ガチガチのキックボクサーの一人アンディ・サワーとの練習も行っていたというのも込みで見ると、北米=強硬で剛、南米=脱力で柔の構図が綺麗に入れ替わっていたかに見えるのだった。


 近年のエドガーの試合を見る時のもっとも優れている点、そこが現行の北米サイドでは異質と言える。

 
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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