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黒人だから身体能力は高い?白人だから構造的?格闘技の「野生」の本当のところは?

Category: プロ格闘技   Tags: MMA  立ち技  
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格闘技における「野生」とは何か!?
 デメトリアス・ジョンソンvsジョセフ・ベナビデスは男子最軽量級のこれまでの印象を書き換えるようなジョンソンの衝撃的なKO勝利によって幕を閉じ、今年一年で加速度的に価値を上昇させた一人として印象深い仕事をした。まぎれもなく今年のMVP候補の一人だと言える。

 中・軽量級の試合の利点はスピードと言われがちだが、厳密には試合の中で膨大に詰め込まれた動作の処理能力の数と早さだと思う。そしてそれを保証するのはファイターの全身の動きを生かし続ける身体の使い方ではないだろうか?

 それを垣間見るのは、フライ級ではデメトリアス・ジョンソンとジョン・ダドソンの二人が勝利後に行うあの身体を捻ってバク中を織り交ぜながらあの歓喜を現すムーブからだったりする。





 体格が小さくなる軽量級になっていくにしたがって、広いオクタゴンでフットワークからボディワークといった技術が生きる範囲は非常に大きくなっていくのだが、さらにその上のそれを行うための身体の使い方の自然さというのがデメトリアスやジョン・ダドソン、それからライト級のアンソニー・ペティスから、遂にペトロシアンを葬り去ったアンディ・リスティに至るまで垣間見える。

 彼らは一つの動きを乗せるのに、足から胴体、それから腕、首にに至るまで全身の動きを自然に連動させて発動していると思う。強力に仕立て上げた体幹や背筋といったフィジカルというエンジンを軸にして、攻撃の動作を撃つアクセルをかける(と思われる)のではなく、全身で一つの動作を繋げるため自然に高速の動きを生んでいる。

 ややこしい書き方しているけれど、それはチーターとかライオンみたいな野生動物を想起させる自然かつ高速の動きをすることが基本になっているということであり、そうした全身運動の滑らかさってのはそれこそ近所にいるような野良猫のうねるような動きを眺めるだけでも大体分かってもらえると思う。





 ジョン・ダドソンがKO勝利して身体を捻りながら飛び回ったその動きの滑らかな凄さはもう技術云々を越えて野生動物的なそれを思い出させずにはいられなかった。10年前はボブ・サップをの成功から失墜の流れを評して「野獣が技術を覚えたら弱くなった」というような意見があったが、高学歴のNFL出身というフィジカルのエンジンを軸にして格闘技での戦いを求められているという打算で動けるインテリだったサップの動作は野生動物的な全身を連動させるそれでは全くなく、典型的な一つの強力なエンジンで押し切ったそれであったはずだ。プロレスからこれまで「野生」で例えられる選手の傾向はどれも似たようなもので、強力なフィジカルで制空権や試合作りを無視していきなり飛びかかるというそれだけでそう呼ばれてきた。

 しかし。本当に確かな野生のイメージを見ていて感じさせるのは今ではデメトリアスやダドソン、リスティのような全身運動を自然に行えている選手らだ。フットワークやボディワーク云々といった技術セクションで彼らの試合の優れた部分を評価するというのはもちろんなんだけど、それ以前に何か根本的な身体の使い方の前提がちょっと違うんじゃないかと思わされたのだった。





 ここで話をさらに広げると、現在でもウサイン・ボルトなどを評して「黒人の身体能力の高さ」というのが漠然と認識されていると思われ、先にあげてきたデメトリアスからリスティに至るまで大別してしまえばそうなのである意味でそういう印象を加速させかねないのだけど、あれはもう少し追求するならば「多くの黒人の所属している国や地域の、その環境や文化的土壌といった総体が自然に全身運動を行う状態に置きやすいものにしている選手が多くなる」のではないか?と考えている。このあたりの文化・環境要因に言及している本も出ているくらいだ。
 人種がそうだから元からの質が高いという誤差もそれはあるだろうが、少なくともMMAはじめ格闘技周辺での数々のヨーロッパやアジアvs北米から黄色人種、黒人、白人らの戦いまでを数多く見ていった中で、黒人だからこそといったアドバンテージはそこまでは感じていない。

 全身運動の滑らかさっていうのも幼少からの環境や文化的土壌のアドバンテージも別にすれば黄色人種、白人らでも出来てる選手は少なくないと思われ、代表的なところでは多くの怪我に悩む以前の山本KIDなどはそうだろうし、レスリングにより洗練された全身運動の速さで当時の立ち技選手にショックを与えていたりしたわけだし、同じく北米でのレスリング文化発での全身運動化というのはダドソンまでとは思わされなくともフランク・エドガー、チャド・メンデス、それからマイケル・チャンドラーらを見てもかなりのところまで行ってると思う。


 逆にヨーロッパ発の白人ならではの身体能力の質というのも、やはりその規律や構造を発見し組み上げていく歴史と文化ゆえの環境に由来した部分というのは多分にあるだろう。個人的にはその北欧も北欧のロシア周辺あたりに白人の身体能力とその使い方を決める極端な部分を感じている。



 北米団体にて頂点に立ったロシア発の選手、アレクサンダー・シュレメンコ

 今年はUFCはじめ、ベラトールでアレクサンダー・シュレメンコがチャンピオンになっているなどロシア勢が多く参入してきたために、現行の北米や南米がシーンの先端にいる中では独特の強度のある試合を展開していたのが数多く見られたと思う。北欧のシーンそのものではKSWやM-1チャレンジなどの興行によってその身体能力の使い方を見ることができると思うのだが、全体的な印象として強力な体幹というエンジンを武器にした打撃や圧力というケースが多いと思う。ここにはロシア周辺では室内スポーツの発達による柔道からサンボなどの組み技格闘技文化の強さなどは無関係ではないのではないか、という仮説もある。(余談になるけど、とか言いながらハリドフvs桜井隆多ではハリドフなかなか軽やかでしたね…やっぱ現代MMA規範の練習してるはず)


 数百数千年というスパンで長年、その地域と環境で生きていくことで積み重ねられていく遺伝的特性による先天的な肉体的性質は無論存在しているだろうが、現代では様々な文化や環境的変動や交流というのがとても多く行われているともいえ、現代MMAはじめ興行格闘技とは世界のあらゆる環境で醸成された身体能力とその使い方をガチで競わせるという最強の娯楽でもあると改めて思うのだった。
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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