オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


ジョニー・ヘンドリックスへの失望感

Category: 見立てのMMA観戦記録   Tags: MMA  UFC  ウェルター    
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一言で書くと「オレは好きじゃない」という身もふたもない観戦記録
 いよいよアンデウソン&GSPといったP4Pの時代から書き換わってさあ新時代というときに、どんな光景が展開されるのかという期待はそれはもう大きいわけで、実質的にとどめを指したクリス・ワイドマンとジョニー・ヘンドリックスの次戦には必要以上に何を見せるか?という注目がある。

 ところがロビーローラーとのウェルター級タイトルマッチでまさかの計量のミス。これは半ば事故的なものがあるということだが、しかしそれが当日のパフォーマンスにも影響が出たことは違いない。しかしそれも含めてさえ、GSP以後のウェルターの光景がこんな形になるのかと皮肉な印象を受け取るのだった。




 試合はロビー・ローラーの方がリーチがあるため、それを生かした制空権を取るジャブを基調とした攻めでリングジェネラルシップを取っていこうとする展開で、ヘンドリックスがフィジカルとパワーある打撃の圧力によって操作させないよう潰すという形。ジェネラルシップをローラーが取るけど打撃ヒット数などの部分でヘンドリックスが上回るということで判定に揺れが生まれやすい接戦になったということで、基本的にもう自分の見た感覚と実際の判定結果との誤差に対して文句をつけるなんてことはしない。もう何度も見てきたことであるし、ありえることだ。

 とはいえオレの感覚としてもスタンディングで制空権を取ってアドバンテージを取ろうとするローラーに気持ちが寄っていたのは確かであり、それはこれまでのウェルターの光景としてまさしくGSPが行ってきた陶器のように構築された戦略とその正確な実行によるポイント確保というそれをなぞっていっているかもしれないし、逆にそうした構築を破壊するフィジカルとパワーを持つ最右翼であり、このランクまで駆け上がってきたヘンドリックスの不発感への失望ゆえというのもある。


 いよいよロンバートがウェルターに落とし、シールズを撃破し(過去にダンヘンも完封してたのに!)フィジカル&レスリング系統のタイロン・ウッドリーにカーロス・コンディットまで敗戦する現状、まあGSPからコスチェック、遡ってマット・ヒューズに至るまでレスリング主体というのはこれまでもそうだったとはいえ、階級に選手が揃っていくことで、よりその土壌の上でフィジカルの比重が高まっているかのようだ。

 GSPの完成度の高い制圧間から一転、タイトルマッチではまさにフィジカルによる圧力がローリー・マクドナルドに差をつけるポイントとなったローラーと、GSP以上のレスリング能力とパワーを誇るヘンドリックスの対峙というのは絶対に30歳とは信じがたいヒゲ面とスキンヘッドの光景といい、まるでヘビー級のようなムードを暗に感じさせる荒さや重厚さがあった。

 



 ヘビー級の印象を舐めた話になると申し訳ないけど、中軽量級になればどうしても重量級よりも試合の中で行われる行動の動作の数や処理の数の回転の速度は多くなってくるものなのに対してローラーとヘンドリックスはほぼひとつの戦略にて稼働しているかのようであり、これもまたヘビー級の試合的と感じた理由の一つかもしれない。あの階級行くともう一発の打撃でも轟沈させられるからジャブ一発でもデカい。一発で沈めるのも無理ではない。ということと、フィジカルのデカさゆえに動作の処理を数多く詰め込める試合展開にはなりにくいゆえ、その一発を受けるか受けないかを巡って絞った戦いになるというそれに近いからだ。


 そしてGSP以後にフィジカルの度合が高まったウェルターのチャンピオンシップの光景が半ばヘビー的になっているかに見えることが、まさに皮肉と感じざるを得ないことで、ここまでウェルターで1秒間の中で展開されてきた戦略や動作の処理能力の数などを鑑みると、フィジカルへとトレンドが移行している現状はオレ好みではない。


 が、別にオレがどうであろうが、決定打的につかみきれないのにはウェルターのフィジカル&パワー時代到来を決定付けきれていないパフォーマンスの悪さがある。ここが一番失望がデカい所で、ウェルター新時代のトレンドに象徴的なジョニー・ヘンドリックスの踏み込みの悪さ、キレの無さの方に最も構築的なMMAを見せたGSPの次がこれか、という皮肉さを感じた。


 ポストGSP時代のウェルターはまるでGSPの持っていた美的な部分、完成度の高いテクニカルなMMAの部分と、レスリング発のフィジカルのトレンドの二つに分裂して闘争しているかのようであり、非レスリング土壌のテクニカルな選手が案外行き詰っていて、 フィジカル&レスリングの強固な選手も決定打をまだ見せきれていない。その決定打を期待しすぎたオレとしてはヘンドリックスのパフォーマンスの失望は大きかった。
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