オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


石井慧の現在・IGFのMMA・など

Category: MMA   Tags: MMA  石井慧  IGF  
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 石井慧は五輪金からデビュー前夜までの当初の過度な期待、そして満を持してのデビューからその後の成り行きの批判などを経て、興行的なネームバリューが無くなって以降にコツコツと難敵と闘い勝利している現在では、かなりのところ当初のメダリストの期待と失望という印象から離れて、MMA日本人ヘビー級の有力の一人というレベルで観るべき位置にいる。

 もうIGFで完全に副業としてしかプロレスを捉えていない小川や、ある時から死に場所と死に時を見誤ったとしか思えない藤田、「別に引退してなかったよ」というピーター・アーツなどをあげつらって批判するのもバカバカしいからいい。団体自体には期待していなくて、ことは選手個人とその試合が問題だろ?ということで波乱のMMAイベントIGF1感想と考察。





 小川や藤田に関しては語らない…とはいえ、試合そのものにのみクローズアップするスタンスで観ていたがその競技環境はヤバい。リング使用はもういいとしても、シューズ有りと試合コスチュームを絞っていないことだとか、5分2Rという大雑把なラウンド、そして、とりあえず判定基準もラウンドマストなのか、グラウンドでのサッカーボールキックは有りなのかと、どうにも昨今の世界のMMA環境からすれば逆を行っていることは否定できない。今後の地上波放映を目指す故に、番組の勺とわかりやすさを提供するためにこのラウンド数なのか?でもサッカーボールキックなど極めて乱暴な攻撃は認められている?ということで、往年のHERO’sとPRIDEあたりの構造での競技環境としか見えない。スポンサーだってフィールズだ。興行団体的には2000年代前期みたいに佐藤ルミナや宇野薫を代表に修斗ブームみたいな形でVTJがなんとかしてくれねえかと願うばかりだ。(VTJも石渡vs堀口以降ヒヤヒヤもの。これも興行で観れば日本人代表の選手生活の終わりを見続けるみたいなのが続いてて、あまりよろしくない。)


 とはいえIGF1で唯一良いと言える点は、日本国内の格闘技興行で中軽量級の日本人選手主体という中ではヘビー級に特化してるという点ともいえる。川口vsブレッド・ロジャースから、ある意味もう少し動きの良い戦闘竜になれそうな印象をくれた鈴川真一の打撃戦だとか、ロシアの代表的な団体M-1グローバル経由でグラムやラマザンといった選手が見れるあたり割と悪くなかったりする。


 ミノワマンもUFCを目指すということを考えていながら、往年のステファン・レコとの戦いを繰り返すかのようなマッチアップを闘っていたりする。10年近く前の美濃輪育久名義のころには速攻で飛びかかり足を極めたのだが、現在では開始して1,2分様子を見てから組みに行くというプロセスを踏んでいるあたりにしみじみをさせられた。大会ではセミだが、地上波放映では1発目だったので本当にこの何度も何度も観たこの光景ながら、だんだんとミノワマン自身が老い、かつ(おそらくは)自らの希望する進路に行けず、過去を繰り返し続けるフラストレーションからかやさぐれて見えた。ジョバー(プロレス用語で負け役)20年のレスラーのようなそれに近く、リアルプロレスラーという響きもウキウキして笑いつつ楽しんで聞こえていたそれじゃなくてブルージーな苦みを伴って聞こえる段階に来ているようだ。




 現行の石井慧は、ここ2年の間選手の戦績を重ねる上では「ロートルばかり狙っている」などと揶揄されながらも課題となる部分をもった相手を撃破してきている。組み技&寝技の雄であるジェフ・モンソンから、ブラジルのレジェンドで長いリーチからの打撃を持つペドロ・ヒーゾなどを破ることで、リーチ差のある相手や寝技に優れた相手を完封することで、MMAのスタイルを高める上で課題となる部分をクリアしてきたと見える。

 今回のフィリップ・デ・フライはリーチ差とグラウンドに比重のかかっている相手だ。だが身体の造りを観るに組み技の強さがそこまで高いわけじゃない。長身痩躯のスタンド&グラウンドは特化したレスラーに封殺もされやすい。例のごとく石井が柔道の投げを駆使し、サイドからキープするという展開でアドバンテージを取る。

 でも気になるのは、石井はテイクダウンからサイドでキープする、という展開まで持って言っていくことは多いんだけど、そこから次の移行がこれまでの試合でもあんまり見られないのが気にかかる。(ここから適当書きますよ。って技術論はいつも半生めですが)サイドからニーオンザベリー、それからマウントに移行してさらに深く抑え込み、最終的にパウンド&肘(あ、肘は無しかな?)で削っていき肩固めを取ることから、相手が逃げようと反転したらバックキープしてチョーク、という徹底したキープとコントロールによりフィニッシュに持っていくという流れが見えない。


 石井は北岡悟が好きなようだけど、MMAのセクションの中では強いフィジカルで組み技主体を取る川尻達也あたりの方が近いと思ってる。身体構成を見ても(おそらくは柔道時代から)瞬発性を武器にしてきたタイプではないと見えるし、最終的な完成は岡見勇信や川尻達也のそれじゃねえのかなと。この前のWOSFデビュー戦の岡見はその意味で完璧だった。(そしてまた今のUFCがさらにどれだけトップがギリギリのギリギリをそれぞれが突きあっているか、ということも思わせるという)

そして石井はこれは適正階級だと言えるのだろうか。スタミナの消耗が気になるし、また動きの俊敏さなどなど含めてどうにも持て余しているように見えてならない。トータルの部分で石井のMMAスタイル完成を目指すに置いてここでいいのかという気がまとめているうちにしてきた。現行の環境のまま勝ち続け、仮にUFC行ってもケージや肘有りという今度は競技環境差も大きく響きかねないと思われる。あれ、こんな悪く書く気はなかったんだが…いいや叫んで終わりにしよう。きけ!わだつみの声を!
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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