オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


メイウェザーVSマイダナをリマッチしなきゃいけない不幸

Category: P・M・BOXING   Tags: ボクシング  
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 パッキャオvsメイウェザーという最高級のPPVマッチアップの実現が遠のいているうちにパッキャオは敗退を喫してしまい、予測されていた価値を幾分落とした。とはいえまだまだ望まれているし、パッキャオの偉大な閃きもまだまだ継続してると思う。
 

 その間のメイウェザーは余りある制圧技術や煽りによって相手を完全に封殺するし、その技術を飛び越えた先にくそ真面目なボクシングってジャンル自体をある種嘲笑するかのようにトップに君臨し続ける。オレがメイウェザーに感じるのは試合が制圧的でつまらない、というレベルを超えて、そもそものボクシングってジャンル自体をなんか俯瞰し、皮肉に見つめているかに見えることだ。もうボクシングってジャンルを変える気もないし何の期待もしてない強さ(なので見立てレベルでは極めてボクシングジャンル内の正統な勝ちを追い続けてるパッキャオとの一戦が陰陽みたいな形で望まれるんだと見るが)。

 もうウェルターでメイウェザーの皮肉な俯瞰のスタンス(技術的にも立ち位置も)を崩せる相手が消えてきて、この前のマイダナ戦は制空権を取る闘いをやらず、近距離に踏み込んで打ち込むバクチを続けるみたいな空気の読まなさだけしかなかったと思うが、それが「まだ近年のメイウェザーに通じてるように見える」ってことでリマッチが興行になってるってのは相当な不幸としか見えない。




 メイvsマイダナ初戦はまだお互いの技術や制空権が確定してないから、序盤ではマイダナのちょっとの打撃でもひるまない空気を読まない詰めは有効だったし効果的にやっているように見えた。でもそれ以上のものはなかった。

 もうメイウェザーの技術戦での完封があんまりにも凄いしこれまでもマイダナ以上に制空権を巡る技術戦という、真に心を折りあう闘いはあったと思うけどそれが全部負けたせいで、「逃げる奴を殴る奴が必死に追いかける」みたいな極めて原始的な攻防に後退していた。

 それがまた傍目にはマイダナが近年の挑戦者の中で頑張ってるように見えるせいもあるし、また相手がいなくなってる現状でこういうリマッチが実現したんだと思う。そんなのは貧しいし不幸だ。案の定そうした予感に乗っ取るように悲惨な試合が展開される。




 もう初戦の時点でかなりマイダナの打ち筋も距離も見切っていたのが出ているのが、リマッチは序盤からメイがマイダナを踏み込ませないように制空権を作り始めていてこれはもうかなり試合の流れが決定付けられるのではないかとか思ってしまった。なぜってマイダナの勝機はもう制空権を奪い合う技術戦を無視した部分にしか賭けられてなくて、まだ制空権の勘が出来上がらない序盤にこそそうしたチャンスが大きいからで、そこからして止められていくともう先が見えなくなっていく。

 メイウェザーの完璧であり、そして皮肉なスタンスはやがて実直なマイダナを強烈に苛立たせることになる。そしてただでさえ皮膚感覚的に面白くはない試合はあまりにもダーティな方向へと進むことになる。中盤あたり、マイダナはメイともつれて首を抱えられるのだが、組みのブレイクが起きた時になんとメイが激昂している。ファックという恫喝が聞こえる。抱えられた時にマイダナはメイの左手を噛んだのだ。

 メイウェザーに関して色々思いが行くのはこれで、あんまりにもフットワーク・脱力スタイル、ノーモーションでの打撃による踏み込みを止めるスタイルによって完全に正道なサウル・アルバレスさえも上回っちゃう皮肉さを見せるわけで、この皮肉は実直な選手こそ怒りに変わる。マイダナが最悪というか、メイウェザーの皮肉さや俯瞰にしびれを切らしてしまったと見える。実際、試合終了後のマイダナのインタビューであそこまでいうってのは、リングの倫理としてマイダナがおかしいというか、もうメイウェザーのスタンスにどうしようもなくなったゆえというか。

 こうしたフットワーク&脱力でリングジェネラルシップを取っていくタイプは(退屈だが)もう少し綺麗な印象を残していくものだが、異常にダーティな何かがメイウェザーの試合にはある。その皮肉さと冷たい俯瞰、それを打ち破る一手の選択肢がもうマイダナくらいになってしまうというのは幸福だとは到底思えない。

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