オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


UFC182 ジョーンズとコーミエの陰陽

Category: 見立てのMMA観戦記録   Tags: ---
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ジョーンズvsコーミエの対戦は、事前に乱闘が勃発し、お互いが罵り合うなどジョーンズの防衛戦の中でかつてなくヒートアップした試合となったのだが、これはどうにも単なる賑やかしであるとも思えない。この二人はその経歴から体格に至るまで一つの相克のようではないかなと見たのだった。

セローニvsジュリー

 ドナルド・セローニ、オレの中で勝手にライト級トップ5以下でキャリア下降傾向気味では?なんて長らく勘違いしていたのだが、振り返ればここ2年で負けたのは現チャンピオンのペティス、そして次期挑戦者の一人ドスアンジョスくらいという実績。何でこんな勘違いをしてたのか?それはどこかで読んだ「成功したらモチベーションが上がらなくなる」みたいな発言を読んだせいか?

 アルバレスを完封し、いまマイルス・ジュリーを圧倒してしまう現実になるまでセローニを評価しきれてないというのはどうかしてた。逆にジュリーのようなMMAネイティブである現在20代前半の選手たちというのは鮮烈な勝利や彼らに共通しているスタンドからグラウンドに至るまでの際の隙の少なさ、つなぎの滑らかさの他に戦略の完成度の高さが目立つのだが、それがある時点より行き詰る感じ、しかもロビーローラーなどフィジカルのあるベテランに止められる、みたいなのも少なくない

 適当な情報量に基づくアナライズいや書き散らしになるが、セローニが稼いだ金をすぐに使い貯金を使い果たすというのは格闘技選手ならでは、カウボーイというニックネームならではの豪気さに解釈されちゃうのだと思うけれど、本音のところではそうやって常にもう金稼ぐしかねえぞ、みたいな状況に自分を追い込んでいくことでファイターとしてモチベーションのサイクルを作ってるのかもしれないね。

ジョーンズvsコーミエ

 この二人のかつてない諍いというのはそれはこの二人が陰陽みたいに対照だから、それが掛け合わされたことの反発の結果だという気がする。

 同じレスリングエリートというベースを持ちながら、ジョーンズはオールアメリカンに選ばれるも大学を中退、そのままMMAプロデビュー、軽やかにUFCのライトヘビーチャンピオンに就くという経歴に対し、同じく大きなレスリング実績を持つコーミエはオリンピック選手に選ばれるも腎不全により不戦敗。その大きなミスのままいったんはレスリング界から身を引き一般企業に就職していたが、精神的に荒れた時期が続いていたと決してスマートな経歴ではなかった。それは戦術の多彩さと強固なフィジカルという対照もさることながら、単純にスマートな長身と手足の短い達磨型の体型というレベルまで対照になっているくらいだから良く出来てる。

 ろくでなしのエリートたるジョーンズと不器用なエリートであるコーミエの相克は、そうした経歴込みで眺めるに渋い。誰にもテイクダウンを許さなかったコーミエをジョーンズがテイクダウンした瞬間に二人の対称的な経歴が交錯する。

 どことなくそこには栄光の問題の対照もありそうだ。苦しい経歴でもあったコーミエがMMAに転向した途端に、まるで栄光を取り戻すかのように鮮烈な勝利を数多く重ね今回の王者戦にまでたどり着いたのに対し、順風満帆にMMAにおけるタイソンになるかに見えたジョーンズがいまひとつ時代を代表するかのような選手とはいいがたいチャンプとして存在している。今回の5R終わりに勝利を確信したかのように手を上げるどこかしらのしょっぱさというか、そこにやはりオレが格闘技に対して思う名誉と報酬にまつわる栄光の問題があるのだ。
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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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