オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


人生はつらい ミルコvsゴンザガ

Category: MMA   Tags: ---
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 旧PRIDEのトップスターを撃破しUFCのライジングスターとなりうるはずだった選手が、しかし思うように伸びず、停滞と逡巡のままに引退と言う最も苦いケースがある。

 フォレスト・グリフィンがそうだろう。リアリティショーTUFの存続を決定付けたとも言われているステファン・ボナーとの一戦によりMMAの歴史的なファイトに選ばれ、次代のUFCを担うはずだった。実際PRIDEの王者マウリシオ・ショーグンを撃破した時には、誰もそれを疑うことは無かっただろう。

 だがしかしラシャド・エヴァンスへの敗戦や階級下であるアンデウソンに遊ばれるかのように負け、朗らかな笑顔は消え膠着した表情が常態になった。やがて抜けきらない試合が続くようになり、遂にはショーグンとの再戦に破れてしまう。

 オレがいまのガブリエル・ゴンザガに対して思うのはグリフィンに対して感じたのと同じ感情だ。日本格闘技バブルの化身とすら言える実績を抱え、鳴り物入りでUFCと契約したミルコ。それに対してなんと相手の得意なハイキックをぶちかまし大の字にして沈めたゴンザガは、UFC史上に燦然と輝くKO勝利を手にした。

 しかし近年のゴンザガはミオシッチに判定負け、そしてミトリオンにあっさりとノックアウトされるなど決して伸びやかなキャリアを辿っているわけではなかった。そうした渦中でのミルコ戦の決定は、おそらくは精神的にプレッシャーがかかるものなのは想像できる。

 とはいえミルコが戻ってくるまでに一体誰に勝ってきたのか…オレがここで良く書いてる「いまの選手の大まかな実力を観るならここ1,2年以内の数試合の中で誰にどのような試合内容をしたか」であるが、ミルコのそれが栄光をふたたび手にしたものとは思いにくい。ロシアにて袈裟固めで負け、いまだMMAでの栄光をつかみきれない石井慧に連勝(これもまたリベンジマッチであるのだな)したくらいだ。

 今のミルコに現代MMAに適応しなおしたような閃きや身体動作の閃きは想像し辛い。伝説的な一戦の再戦をメインにした興行価値以上のものはない。ミルコもゴンザガも、驀進し続けるMMAシーンのなかで後塵にいる現実がある。

 現実にお互いの動作に見入る部分はさして多くは無かった。ゴンザガはつらい、こんなの負けられない試合だ。3連敗がかかるうえに一度圧倒的に買った相手、UFCは栄光をひとつ手にした選手でも容赦ない。だからいまだトップなのは当然にせよ、勝ちに行く動きのコンセントレートを保とうとしていただろうゴンザガに放たれる容赦ないエルボーの結末はほんとに人生はつらいみたいなことを思う。

 ミルコはアリスターと闘ったらそれは面白いよね…なんて意見も見かける。でもジャクソンズMMAで毒抜きされた状態で完全に過去の身体の使い方と決別しているアリスターと、エルボーこそ新味があったがまだわからないミルコとではまだアリスターに分がある。ミルコvsゴンザガの試合に勝者はまだいない。
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