オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


ブロック・レスナー再び 良くも悪くも神の階級の興行を思い知らせる

Category: ウェブ線上の批評   Tags: ---

 廃墟から「うらうらシンフォニーとかいうブログ書いてる奴ほんとにここ読んでるのかよ」と思っています。

 UFC200はどんどん格を落としていく王者JJの欠場だの、その後にエドガーVSアルドがなぜそんなことになってメインにならないんだ…とか嘆かれながら、なんだかんだでアンデウソンが急遽登板、ライトヘビーの苦労人と過去のP4Pの伝説が合いまみえるというゴージャスな意味に満ちた試合に変貌したりと、まあなんだかんだで記念大会らしいマッチメイクになったのだった。

 さてその中でもひときわ記念大会的な企画の傾向が強かったのが「レスナーvsハント」。ここのところのUFCが、コナーマクレガーを代表にWWEにおけるキャラクターを重視したアティテュード路線みたいな流れの中でまさかのレスナー起用には散々な反応が上がってはいた。実際にオレも5年のブランクや、そもそもの最後の試合でのアリスターからの負け方の悪さを前に何もできないという予想をしていた。




 ところがである。レスナーの仕上がりはかなりのものであり、ヘビー級のあの巨体であるにもかかわらずの低空でのタックルなど目を見張る動きだった。1Rにハントを捉え、グラウンドでのキープなどは現行のトップとも遜色は無かったと思う。ただ1Rのこの時点でのパフォーマンスは、もしかしたらこれまでの技術の貯金でやれただけ・序盤ならではの距離の設定が出来ていないうちだからこそタックルがはまっただけとも思っていた。

 驚かされるのはここからだ。2Rではハント陣営もレスナーにはスタンドでの選択肢がタックル以外には限られているのを悟ったか、タックルを切り始める。オレもこれで終わったと思った。限られた武器が封じられればあっという間に疲労は重なり動けなくなるだろう、ハントはレスナーとの距離を詰め始める。かけられた圧力は息を詰まらせるだろう。最後のMMAから5年、長期のブランクによって3R15分、様々な局面に対応しつつ自分のゲームにもっていくことための体力と言うのはそうそう作れないものではないか。専門のプロでない限りフルラウンドで闘うコンディションでやるのは無理ではないか。とまあ侮っていたわけで・・

 ところが3Rに入ってもレスナーの動きの切れはほとんど落ちておらず、なんとテイクダウンに成功した。もうこれは2Rで見切られ始めているというのがあったから勝負に出たんだろうが、そもそも勝負に出れる決断を出せる状態に仕上がっていることも驚いた。総じてレスナーに対して思ったのはUFCが便宜的に担ぎ上げたというだけではなく、予想以上に本人とそのチームが仕上げてきていた abema TVで今大会を視聴したんだけど、高坂解説で低空タックルを評して「普段から練習している」と言ってたのがやけに印象深いんだけども、過酷なWWEと並行しながらMMAのトレーニングを今回のパフォーマンスが可能なくらい継続していたということにわりと感動してしまったり。



 もちろんスタンドでの距離に関しては相手が相手なのでもうどうしようもないからほぼ捨てていたんだと思うが、効果的にスイッチを織り交ぜながらタイミングを計っているあたりも印象深かったりする。そうだなんだかんだでカレッジレスリング最強の一人なんだ…アメリカにおけるレスリングのトップがプロ選手を目指す場合、かつてはプロレスでUFC台頭後にはMMAなんだ、というかの国ならではのアマ・プロの文脈 日本においては背景にレスリング文脈そんなにないからね(だからこそああした日本型のメジャー格闘技の形があったとすら思うが)。

 何よりも記念大会でここのところの興行の軸の弱いUFCヘビー級にて、興行の成功には神の階級が必要と言う榊原あるいはビンスマクマホン発言をこうまで思い知らされる内容になった、ということがなかなかに皮肉と言うかなんというか。急遽決まったアンデウソンvsコーミエのめちゃくちゃなんだけど両者のキャラクターが(コーミエがテイクダウンするとブーイングっていう客の反応も含めて)まあPRIDEっぽいとか言い出すとあれですが。

 まあなんだ、UFCもいよいよステーションカジノ時代が終わりWMEに売却という直前の記念大会が、あまりに興行格闘技らしいマッチアップのクオリティが予想以上に高かった、ということが印象深い。売却後はアティテュード路線的にまだまだマクレガーとロンダが出張る展開になるのか、それともまっとうな競技性に寄ったものになるのかどうか。以上、廃墟からアンビエントミュージックを鳴らしながらでした…
スポンサーサイト

Comments

Leave a Comment

プロフィール

EAbase887

Author:EAbase887
人気ブログランキングへ

ビデオゲームというフィルターから俯瞰する、現代エンターテインメント総合批評
「GAME・SCOPE・SIZE」もやっております。ゲームの他に映画・アニメ・小説なども取り扱っており、興味があればこちらにも。

人気ブログランキングへ


ひっそりとド偏見アニメネタレビュー「14ー21歳のセックスか戦争を知ったガキのモード」「もスタートしましたので、妙に少なくない格闘技ファンとアニメファン兼用の方はこちらもよろしくお願いします。

TweetCasting

ツイキャス・LIVE放送中はこちらからでも視聴できます



 
検索フォーム
 
 
 
 
 
 
ブロとも申請フォーム
 
 
QRコード
QR