オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


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今年も現代興行格闘技の批評ってことでよろしく。その前に古びた物事を始末する

Category: ウェブ線上の批評   Tags: 大晦日  新年のご挨拶  


明けましておめでとうございます。2013年もよろしくお願いします。と。

大晦日興行はTVをザッピングするような形で眺めていたのだが、つくづく(あえてこう書くが)プロレス格闘技というジャンルは少しでも過去に固執しているとあっという間に風化してどうしようもないほどの化石となる、という事実を改めて思い知らされる。

どんなジャンルもこれは変わらないだろうが、まっとうに競技的インフラも機構も無いこのジャンルに関しては常に「現代」の最先端にいなければならないというのがより顕著だということだ。

その現代の最先端って何か?というのはそれは興行の意味でも競技の意味でもということで、格闘技を見るのはある意味ではそれを見取るのに他ならない。みたいに感じつつ、ufcとvtjをおおまかに「現代」としてdreamなど見ているとこれが本当に3、4年くらい周回遅れになっている代物だった。

どうにも選手や運営の意図のほとんどが全盛期のセルフイメージをなぞり直そうとして自滅していっている。北岡悟は全盛期を迎えたと言っていい戦極ライト級陥落以降には、あの飛んだツラでの入場も本人が意識してやってるようにしか見えず、特に今回はそのセルフイメージなぞりがひどいように見えたら、本当にそのままブルックスの北米MMAデフォルトに太刀打ちできないまま終わるという無残な結果になり、マッハVSバローニはほとんど1、2Rをバローニが取っているので見えた判定と思いきや、3Rにお互いバてて最後にマッハが攻めて印象よく終わるとなんとマッハの勝利!そうかここはJMMAだったなとそこでようやく思い出したのだった。

常に現代の最先端を意識してないと無残なほど古びるこのジャンルに関してdream1年休止による古びかたは凄まじく、もう競技的な部分以外に現在進行のものは何もなく、「査定」みたいにして見た場合高谷も完敗(そしてジャッジがホームタウンデシジョンのダメさの意味で乾杯)したなか結局川尻と青木の競技能力だけが現在進行形だったということだけわかるといういつものdreamらしいdreamだった。

こうして興行としてどんどん自己模倣の繰り返しで化石になろうとしているdreamに対し「IGFの方が面白い」という意見をカード発表時から一部で目にして、Bs枠とはいえ地上波で放映しているしそれなりの興行にはなってるのかなと思いきやこちらはさらに酷い。

最近思うのは20年とか30年とか前のものはもう今と感覚が切れているからそれはひとつの味として再評価できるものになるが、今から5年から10年前のトレンドになると感覚が切れてないのもあるからすごくダサい・キツいものになるというのがあるが、5年前のトレンドのダサさがdreamなら10年前のトレンドのダサさがIGFイノキボンバイエ。ここで行われた結末を決めていないプロレスや異種格闘技戦、そして不透明決着を決して20年30年前の昭和新日本の味や粋と勘違いしてはならない。ただの1999〜2003年あたりのプロレス・格闘技の状況の焼き直しだ。

その意味で最初から酷いものだと想像していた小川VS藤田はそのままお互いが何の魅力も出さないままグチャグチャに終わった試合だった。皆さんこういう不透明決着には選手から運営の思惑が錯綜したゆえの、一つの事件を読み解く楽しみや後の興行に繋がるストーリーを予想して、その不透明さの奥にある埋蔵金を探り当てたいのだろうがはっきり言って小川VS藤田の不透明さの奥には何もない。わずかな小銭(あの藤田が泣くのか?とかね)があるばかりだ。そのまま猪木本人が言ったように「10年遅かった」で終わりの試合。そもそも小川も藤田も不透明さや混沌から豊穣な物語と興行を生み出すポジションも気概も体力ももう無い。それこそ試合内容そのものを見ればわかる。それがこの試合の奥には何もないという理由だ。なんか猪木はやりたくなかったとか解説で言ってたけど、お互いそんなんだからグチャグチャにでもしないと間が持たないという事情はわかる気もする。




興行として爆発させるには絶対競技的だとか慣例的なものだとかが間違ってることが不可欠でジャンルを順当に押し広げようとすると絶対にそれは正しいことのつまらなさに満ちたものになる。そして2012年は翻って正しいことのつまらなさが圧勝した年だった。と言えるだろう。

新日本プロレスは完全にパッケージングしてジャパニーズWWEに構造的に近づこうとするとても正しい方向に行き、格闘技性の取り扱いに関しても桜庭の扱い方を見てもエッセンスにしてしまうセンスになってるし、格闘技(まあMMA)はメジャー興行に役割がなくなってVTJ〜北米MMAの文脈に再インストールされる形となっている。ある意味プロレスと格闘技がしっかり切り離された元年といってもよく、「今年は大変良い年だった」と評価する人もいるだろう。とりあえず土壌ばかりは現代的なものに変えて行こうとしたと思う。

なので大晦日興行というのは一年の間違ってる面白さの分を一挙に吐き出すものだと思うが、こればかりは本当に古びた代物に成り下がったいうのは否めず、化石を撫でているかのようだった。

ってことでこれからも現代興行格闘技を追ってくオウシュウ・ベイコク・ベース2013どうぞ宜しく。次回2012年のベストは「間違った面白さ」「正しいつまらなさ」という感想によって大体決まったもんになると思います。ということでまた。

テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

GSP対コンディット・その後ろのグレッグ・ジャクソン 現代北米MMAの極限

Category: ウェブ線上の批評   Tags: MMA  UFC  GSP  カーロス・コンディット  
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 グレッグ・ジャクソン型の完全にリスクヘッジを念頭に置いたうえでの最適な戦略に加え、そしてMMAに必要なボクシング・レスリング・ムエタイ・柔術といった格闘技を完全にいち技術としてつなぎ合わせ昇華させた現代MMAを習得した者同士であるGSP対コンディットというのは、現在のUFCの構図の中では極限の北米MMA的な試合に見える。その極限とは「MMAのスポーツ化」みたいなものの最大値みたいなもので、この試合はその分水量のように思えるのだった。

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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

水のように

Category: ウェブ線上の批評   Tags: アンデウソン・シウバ  MMA  UFC  
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 アンデウソン・シウバが当然のようにステファン・ボナーを下した結果は当然のようでありながらも、これまでのアンデウソンの勝ち方のようなどうにも奇妙な試合内容での勝ち方で、あの金網際のヘッドスリップのシーンを代表にやはりハズレのなかったブラジル大会の中でもアンデウソンの試合でしか見られない特異なものだった。

 しかしこれはグレッグ・ジャクソンをトップとするような北米MMAの作り方、と完全に別の作り方であるように見え、何か前提というものが違うんだろうなということもまた思わせる。このことのヒントというのはアンデウソンのドキュメンタリーのタイトルになった「Like Water」、”水のように”という、東洋武術が提示する抽象的なスタンスのことだ。

 というわけで現在UFCでのスリリングな対置である北米と南米、そして西欧式の入り方や東洋式の入り方ということのアンデウソンを通したエントリ。

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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

西岡利晃vsノニト・ドネアを通して見取る、興行格闘技の日本人選手の上がりとは

Category: ウェブ線上の批評   Tags: ボクシング  UFC  立ち技  西岡利晃  ノニト・ドネア  MMA  
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 S・バンタム級トップを決める西岡vsドネアは偉大な、というよりも希少な試合だった。というのも「この階級のトップを決める」という極めて単純で順当でありながらほとんどの選手が達成できなかった目的地に行けた試合ということで、それはMMAにおける「アンデウソンvs岡見」と同じくらいの順当で希少な試合に見えた。こんな単純な道筋も、選手の金銭や環境込みの運が関わってくるキャリアの中でその実起こりにくいのだ。

 西岡はパーソナリティーの印象的にもそうした順当さ通りの実直な選手に思えるが、実際のキャリアの浮き沈み方や日本のボクシング史的に為したこと見るに例外的な部分を数多く持った選手だ。しかしそれを承知の上でもやはりパーソナリティー通りの、実直さによって頂点まで来るが本物に負けるという「極めて順当」という印象ばかりが残ったドネア戦を見つつ、話を広げて興行格闘技のメインストリームが日本にない時代での、日本人の上がりとはなんだろうな、と思った。

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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

MMAは残酷・・・・・だった・・・か?残酷さとはどこに?

Category: ウェブ線上の批評   Tags: MMA  
夜 建造


  

 このツイートの元であるタイでMMA禁止というのはやや古い話題で、エントリにしようと思って書きそびれちゃってたんだけど、ツイッターを見ていて流れてきた続報で情報で「MMAは残酷」の文字を目にした瞬間に言いようのない温度差を感じた。それは「タイ政府は無理解」とか「ムエタイの圧力か?タイファイトあるしな」ということでもなく、単純に「えっ、残酷だったの?」ということに自分が驚いているという話だ。

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テーマ : 格闘技    ジャンル : スポーツ

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ビデオゲームというフィルターから俯瞰する、現代エンターテインメント総合批評
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