オウシュウ・ベイコク・ベース廃墟


川尻達也の全盛期

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 廃墟隠居暮らし退居中です。

川尻達也vsデニス・バミューデス

 選手の全盛期はいつからいつまでなのか?

 修斗からPRIDE武士道、以降のDREAM・戦極にまで連なる日本の栄光の中量級のスター候補たちは、この10年の間に誰かが魔裟斗のようになるみたいな、絶対的なスターになる直前のところで鼻をへしおられたり、団体が崩壊したり、または勝利を重ねてもオーディエンスからの支持が得られないことから徐々に一線を退いていくといったことをずっと見てきた。

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支配者の帰還(もしくは、かっこいい塩漬け) クルーズvsディラショー

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 廃墟からパルクールをしています。

TJディラショーVSドミニク・クルーズ

 ドミニク・クルーズのニックネームがそのまま名前を捩った「ドミネーター(支配者)」というのはあのファイトスタイルからするとそれが称賛なのか皮肉なのか、はたまたダジャレでいいのか迷う。ニックネームってのはそんなもんだろうけど。

 レスリングベースに高速のステップやスイッチを多用することで相手を攪乱。打撃を撃たれても確実に相手の制空権から脱出し、一切の距離を掴ませない。そして相手がまったく手出しできない距離から踏み込んで打撃を撃ち、そしてすぐ離れる。WEC時代から猛威を振るったこのスタイルは、いまや処理能力が軽量級のトップ選手の多くが採用しているスタイルとなった。

 細かく検証すれば、重量級の選手にさえも影響を与えたかもしれない。ややもすれば「DJ.taikiがダンスダンスレボリューションでフットワークの練習」の奇行の元ネタもドミニクだったりするのかもしれない。関係ないかな?

 しかしドミネーターというニックネームの称賛と皮肉を特に感じるのは、やはりここ数年の経歴だ。2010年~2011年に軽量級のトップコンテンダーであるユライア・フェイバーとデメトリアス・ジョンソンの二人を完封。このあたりは試合内容やこれからの軽量級シーンに置いて支配者のあだ名にふさわしい活躍を予感させた。

 だがあの過剰なフットワークを使うスタイルゆえなのか膝を故障。長期間の離脱を余儀なくされる。こうして支配者というあだ名のまま、突然不在になってしまうという皮肉なことになった。その間にフライ級が新設、選手の適正に合わせた階級別の移動が進む頃に軽量級シーンにてTJディラショーが台頭した。



 ディラショーとドミニクの最大の違いは、使っている武器はほとんど同じでもフィニッシュの意識がまるで違うことなのだと思う。ディラショーが鮮烈なバラオンへの勝利を決めたのはやはり最初からノックアウトを目指していたことゆえであるし、対してドミニクは相手の制空権に一切のらず、試合全体を自分のゲームにしてしまうことである。


 実際に相対した二人は、やはりリーチ差が気になる。ドミニクが恵まれているのはそのフットワークとスイッチを多用するすたいるだけではなく、同階級の中で豊富なリーチを持っていることも大きく起因しているはずだ。デメトリアスもフェイバーも撃破した内容を考えてみても、トップコンテンダーでドミニクほどのリーチを持ちながら、あのスタイルを採用している選手と言うのはなかなか見当たりにくい。フランク・エドガーを思い出しても、やはりあのスタイルに至るのは体格やリーチにハンデが出来てしまうから、それを埋めるために発達させた技術であることが多いからではないか。


 リーチに劣るディラショーが、このスタイルを使いながら堅牢なバラオンを2度下すまでに相手の顎を狙いに行くような戦い方になっているのも無関係な感じはしない。よくある構図でリーチや体格に劣ちがちなほうがドミネートする試合なんてできないから、必然的にフィニッシュを目指した意識で勝ち上がっていく形で、恵まれた体格のドミニクに相対する構図。





 素晴らしい試合の一方、非常にリテラシーの低い発言をしてしまえば「リーチが豊富にあって相手の制空権にまったく乗らないまま全局面を支配してしまう…それってクリチコ兄弟やK-1でのセーム・シュルト的な支配なのでは」などとここまで奇跡的な活躍をしている選手に対して最悪の発想に繋がったりした。

 もしクリチコが、シュルトが王者になった後に、これからの展開を期待された後に長期の欠場をしてしまったならばボクシングファンはむしろコアな部分から評価したのだろうか?クリチコ政権はおわっちゃったけど…アレクサンダー・ウスティノフはどうなった?

 軽量級戦線で最重要になっているスタイルであろうフットワーク&スイッチによる攪乱、これはドミニクとエドガーの二人が印象深いのだが、この二人を比較して語ると言うのはどっかであるのかな?階級違うし関係ないかなちなみにディラショーにはとくにあだ名ないっぽいです。以上、廃墟にて残像を残しながらでした。

兄弟みたいな二人 ワイドマンvsロックホールドは3回くらいやってくれ

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  廃墟からの妄想です。人生には大切なことがあります。一か月前に書きかけの記事をいまさら上げるのも廃墟ならではです。

ワイドマンvsロックホールド

 この二人はなんだか兄弟みたいに似ている。辿ってきた経歴もいくばくか重なる。

 アンデウソンのほかにライトヘビーから階級を落とした空手家LYOTOが揃うミドル級の魔境を制したのは、アメリカの堅牢なバックグラウンドを持つクリス・ワイドマンだった。MMAの最適解を軽々と破ってしまう決着を幾度も生み出し、長らくこの階級を支配していたアンデウソンの魔術的なオーラを打ち破ったことで、キャリア全勝のままミドル級の王者に辿り付いた。

 ロックホールドはそれよりも早く、一度ストライクフォースにて王者を手にした。そのリーチを生かした、足技を駆使したスタンドでの制空権の取り方でジャカレイの攻め手を封じて勝利し、UFCに移って以降もビクトーにまさかのKO負けを喫するもLYOTOからの鮮烈なサブミッション勝利など印象深い。

 
 ブラジルからの魔術的な部分をほとんど打ち破ってきた、オーソドックスなファイトスタイルの強度の高い二人。おおざっぱに比べるとレスリングとキックのスタイルの対立があれど、根本の意識は近いように思える。アンデウソンもビクトーも競技性の変貌とPEDスキャンダルと共に過ぎ去っていき、ミドル級新時代のトップ戦線に二人が揃ったのを単なる偶然だと捉えるのはつまらない。

 とはいえ、期待していたような内容ではなかったのも確かだ。ワイドマンのパフォーマンスや戦術が混乱していて、3ラウンドに入る頃には口で息をするようになっていた。


 ロンダやアルドの衝撃的な敗戦の前に、ダイレクトリマッチの話がよく上がるのだが、やはりナンセンスだ。だけどオレはワイドマンとロックホールドという年齢も経歴も近しい二人に関してだけは別だ。初回こそ物足りないパフォーマンスというのはJDSとヴェラスケスの初戦を見たってそうだ。もう1度、この二人ばかりはなにかあるのではないかと感じてはいる。



 また廃墟の掃除に戻ります…人生はどうでもよいことばかりなのです。

コナー・マクレガー戴冠

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 廃墟からの呼び声です。

ジョゼ・アルドvsコナー・マクレガー

 UFCはすでに堅牢な立ち位置になっているような印象は、2010年から見始めて数年の間続いていた。あのころのアンデウソンやGSPの活躍を見ていればほとんどそれは変わらないように思えた。

 しかし選手層が厚くなることに伴う様々な選手の階級変更など、周辺からの変化はあった。堅牢だと思われていた時代は変わっていた。

 去年から今年までのUFCはアンデウソンとGSPが一線を退き、加えてドーピング問題からジョーンズの事件などスキャンダラスな出来事が続いた。

 コナー・マクレガーはUFCが堅牢な印象を揺るがしてるそんな時期に、隙間を縫うかのように躍進していった。ボクシング出身の印象と言うより、フットワークとタイミングを合わせる精度の高さから空手家を想起させ、加えてオクタゴンの外で王者たちを煽り続けるそのスタンスはまるでアンデウソンとソネンが合わさったみたいだ。

 全財産をテーブルに賭けて博打に臨んでいるようなふるまいは、メンデスやアルドの前には無茶だと思われた。ここ2.3年の軽量級のシーンを牽引してきた堅牢なはずの北米チームのアルファメールとブラジルのノヴァ・ユニオンのトップをそれぞれ突き破ってしまうというのはあまりに出来過ぎだ。なんせUFCもPPVを売り上げるストーリーを描けるようなスターに不足していたころだ、フィックスドファイトを疑う声があってもおかしくない。



 確かなのはマクレガーの状態がおそらくキャリア史上最高の状態なことだ。割と聞くけど正確なアタックを相手のタイミングに合わせて完璧に打ち込むという単純なことなんだけど、それがまともにできる期間はおそらくわずかだ。アンデウソンの復帰後には、ニックとの相性もあったろうがあの正確なタイミングで打ち込むそれは消えていた。ここまで制空権を握り相手の攻め手を消すような戦い方はせず(アンデウソンでもあったとおもう)、おのれの正確な一撃を決めるタイミングで闘うみたいな鮮烈な闘い方はわずかな時期にしかできないと思う。そのわずかな時期をUFCのシーンが堅牢な印象を揺るがしている過渡期にはまった。本当に興行格闘技でまれに見る時代の寵児になってしまった。

 廃墟からでした。また亡霊に戻ります…

ロンダの倒れ方の前にさすがのハーブ・ディーンも即、止めるのでした

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 廃墟から久々に書き散らしです。

 
 ロンダvsホリーはもしかしたら事前にロンダ不利ってことをわかってた人は少なくなかったのかもしれないね、とMMAサイトFIGHTLANDに6月に投稿されたエントリの抄訳を読んでいて思ったのだった。”ロンダは女子MMAにおけるホイスだ”のたとえはあんまりにも興行としてのセンセーショナルな側面も競技的な技術の側面も含めて可笑しくてしょうがないやら。


 MMAにて相手に組ませないステップワークや、相手の進行を止める制空権を握るジャブなどを効果的に生かすボクシング技術が効いてくるって流れまで含めて、前も思ったようなかんじでロンダの階級は本当にMMAの歴史の早回しなリピートみたいだ。だんだんと「柔道メダリスト」「MMA転向後秒殺の連続」「そして有名になって女優にまで」みたいなセンセーショナルな広がりもおさまっちゃって、よりがちがちな段階に移行するのかもしれないね。


 それにしてもだ。ホリー・ホルムは最初から一本勝ちを狙ってくるロンダが相手だったから衝撃的なKO勝利ができたけど、今後はどうなるんでしょうか。今振り返るとロンダとホリーは思ったより近い構図あるのかも。MMA転向後全勝とか二人とも他競技のトップをとって、転向直後は選手層がそこまで厚くない女子MMAの中で組技のフィジカルであるとか、ボクシングやキックの立ち回りがそこまでではなかった選手をKOするとかの構図とか。


 再戦あると思うんだけど、つまんない固い試合になりそうだなとは思う(正攻法になるならそうなるはず)。スター選手の黒星を修正する再戦はおおよそスタートからしてつまらないものだけど…ロンダがホルムに勝ちを見だそうとした場合、現在の男子のMMAみたいなタイトなスタンドとグラウンドになっていくのかもね。とはいえ、すぐに修正効くのかな?これまでの必勝パターンをすべて消す相手だし、 さっきのエントリにあったように、これまでの相手はガラガラのスタンド技術で組めるスキが大きかったから首投げから袈裟固めパウンドとか十字に行くとかできてたけど、テイクダウンの道筋もこれから複数増やせるのかな?ステップワークが変わり、タックル使うようになるとか……もしくは同大会に出場したウィテカーが、身長差のあるユライア・ホールをテイクダウンする際キックをキャッチしてテイクダウンに持ち込んでいたようなことをするのかな。


 それにしても、アンデウソン&GSP時代からすでに2年が経とうとしているが、競技的な充実度は高めな一方でセンセーショナルな興行的な華やかさのバランスがかつてなくぎりぎりな印象ある。PPVセラーたるロンダ敗戦によって、あとはコナー・マクレガーの大一番の博打がどう転ぶかって年末になるんだけど。以上、廃墟からでした…




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